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第二章 追憶の河原
!注意!
・旧d!の二次創作です。
・実在する人物、場所とは一切関係ございません。
・いつもより純度高めのつもりです。
・死ネタ、自殺を誘発する発言、殺人表現等が含まれます。
・喘ぎ、濡れ場等はないです。
・ただの読み物として見ていってください。
第二章 追憶の河原
気が付いたら知らない景色があった。
美しい自然が広がり、目の前には澄んだ水が流れる透明な川がある。
なぜ自分がこんなところにいるのか、どうしているのかも分からない。
妙な既視感を覚えるその光景は、いつかネットの掲示板で聞いたことのある「三途の川」と酷似していた。
実際にこの光景を過去に見ている訳では無いが、足元を漂う霧や耳が痛いほどの静寂に、本能に近い既視感を感じずにはいられなかった。
例えるなら、まるでバックルームの世界に入り込んだかのような不思議な雰囲気と、心のざわめきを感じる風光だった。
何も記憶にない。
とりあえず、胸ポケットから一本の煙草を取り出し口に咥える。
この景色に溶け込みそうな煙草の煙も、一度空に沈んでしまえば、もう二度と目にすることはない。
煙を吐く行為も、初めて吸ったような感覚がしたが、勝手に体が動いたというのが正しいだろう。
ここに来るまでの経緯はもちろん、どんな家に住んでいたか、人間関係のことまで何も覚えていない。
全ての記憶が頭からごっそり抜け落ちている。
ここに居て何をすればいいのか、何を目的とすればいいのか分からない。
何もわからないまま、俺の思う道を歩いた。川沿いを歩いてみたり、川と逆に向かって歩いたりもした。
時間と方向の感覚も、疲労感も、全てを忘れたまま歩いていた。
僕の感覚で30分、いや、もしかしたら5時間かもしれない。
丸一日経ってるかもしれない。
とにかくそのぐらい歩き続けた頃、よく見慣れた後ろ姿を発見した。
なぜここにいるかも分からない僕は、その姿が見れただけで舞い上がって、足場の悪い河原の中、小走りで近付いた。
ut「ぁれ!、グルちゃんだ〜!」
gr「…ッ!?、ぅつッ…」
ut「ッへ…?」
近付いた途端、突然抱きついてきたは、俺が知ってるグルちゃんよりも心なしか小さく感じた。
弱っているからだろうか、知らないところが怖かったのだろうか、そんな事を考えてしまっていたから、状況をうまく理解できなかった。
ut「ぇへ…//、どうしたの?」
それでも俺は能天気にも照れ、肩の高さにあるグルちゃんの頭を優しく撫でた。
何回も俺を抱いて、余裕のあるイメージだった彼も、この時ばかりは子供のように抱きついて離れなかった。
gr「ごめん、ごめんなぁ…」
ut「…?、なんでグルちゃんが謝ってはるの?」
ut「てかなんでこんなとこおるん?、早く帰って一緒にご飯食べよ!」
強い力で俺に抱きつき、泣いている顔が見えないようにと必死なことがわかった。
なぜ泣いているか、なぜこんなにも必死なのかは分からなかったが、とりあえず安心できる家に帰ってから話したかった。
ut「…なぁグルちゃん?、そろそろ眼鏡刺さってて痛いし…って頭グリグリしないで!!、痛い痛い!」
ut「フレーム歪んじゃうでしょ!?、眼鏡は大切にしないと…」
何とかして慰めたくて、まずは顔を見て話そうと思い立つ。
そして、グルちゃんの眼鏡をそっと外しポケットから眼鏡拭きを探す。
ut「あれぇ…眼鏡拭きなかったっけなぁ…」
ut「…グルちゃーん…?、前のポケット見たいから一旦離してくれない…?」
gr「嫌だ…」
ut「そ、そんなぁ」
gr「…大先生は、本当に何も覚えていないのか…?」
ut「すっかり忘れてもぉたみたい…」
gr「……説明するからよく聞けよ?」
かいてん、またの名を呼吸困難と申します母さん!!
なんだかグルちゃんは鬱よりもここを詳しく知っていそうですね…?
なんででしょうね🤭
泣いているグルちゃんが見たいです(迫真)
コメント
3件
初コメ失礼します! めちゃめちゃ刺さりました!!
わあ…三途の川の世界観、すごく幻想的で一気に引き込まれました。記憶を失った主人公が、それでもグルちゃんのことは直感的に分かって「一緒に帰ろう」って言えるのが切なくて優しいです。眼鏡を外して拭こうとする細かい仕草とか、お互いの関係性がじんわり伝わってきて胸が詰まりました。次が気になります…!
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