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🎀「あーぁ、なんだか身構えちゃった」
🌟「にがッッ、」
🤖「そんな見え張らずにお砂糖入れたら?」
🌟「いや、この苦さがいいんだ…多分」
🤖「すごい顔してるけど?」
あまりの苦さに顔をしかめる。ついつい、先輩のエピソードを話しすぎた。
🎀「突然、知らない子から仲良い友達のこと教えてくれーって言われたら誰でも警戒しちゃうよ〜。」
🌟「む?そうなのか?」
🎀「そらそうでしょ。中3の頃は色々あったみたいだし。」
🌟「あッッッッッッ!!!!!!」
🤖「うるさっ、」
先輩エピソードのせいで肝心な部分を聞くのを忘れていた。暁山と神代先輩の関係は聞けた。だが…、。
🌟「なぁ、中3の夏。先輩に何があったかできる範囲で教えてくれないか??」
あれだけショーを拒む深い理由を聞いてなかった。正確に言えば詳しく…だがな。
🎀「んー、やっぱりそれが聞きたかったんだね。類、話してほしくないだろーな」
🌟「会った時も言ってたな、それはどうしてだ?」
🎀「これはボクの勝手な妄想になっちゃうけど、類は友達とか親しい人に自分のボロを見せたくないんだと思うんだよね。」
🌟「…っ!!」
🎀「その顔。心当たりあるでしょ?ボロを見られたら嫌われてしまうー、みたいな。もし、これを司先輩や寧々ちゃんに話したらさ、相談出来なくなるんじゃないかって思って。2人みたいに親しい存在だからこそだと思うんだよね。」
言っていることは共感でしかない。嫌われてしまう。そう思わせているのなら訂正したい。オレは何でも受け止める気でいるのに。
🎀「だけど…このままじゃ、類がもたないね、。」
🌟「そう、だな。」
🎀「もちろん、話す気ではいるんだけど今から知ることは類には絶対に言わないでね。」
🌟「わ、わかった。」
🎀「ボクも聞いた話とかが混じってるからほんとかは分かんないよ?」
🌟「それでも少しの手がかりになるんだったら、全く構わんぞ!」
パンケーキを食べ終わり、暁山がナイフを置く。
カランっ。氷の溶ける音がした。
🎀「……類はあまり思い出したくないと思う。トラウマレベルだろうし。」
🌟「ショーの話、か」
🎀「、そう。類は中2の冬まで孤立してた。Subだから。それが理由でね。だけど、1人だけ歩み寄ってくれた子がいたの。」
🌟「な、名前は…、」
🎀「………寺田、翼。」
🌟「て、て、寺田ッッ!?!?」
まさか、いや、まさかッッ、。
🎀「分かってると思うけど、多分、寺田瑠衣奈の弟、、だと思う。」
🌟「……っっ、!!」
🎀「歳は僕の1個上、つまり司先輩と同い年だ。」
嫌な予感がする。ここまでも”オレたち”の状況に似ていることがあるだろうか、。
🎀「唯一、類の演出をショーを好んでいた。それに翼くんの夢は役者。それでひかれていったんだと思う。」
🌟「暁山は一緒にしてなかったのか??」
🎀「ボク、そういうの好まないから。1人の方が楽だと思ってた、し」
🌟「そう、か」
🎀「それで楽しそうだったな。放課後は屋上でショーを何回もしてた。それを見るのが大好きだったんだよね。すごく2人とも笑顔でさ。あんなに笑えるんだーって思って。」
つい、目を背けてしまう。その後のことが大体予想ができたからだ。
🎀「…まぁ、そんな上手くいかないよねって話。」
🌟「その出来事は暁山、見ていたのか?」
🎀「んー、見てたけどあまりにも衝撃的すぎて少ししか覚えてない。気づいたら、翼くんは血だらけだったし。」
こちらを見て微笑むが笑っているようには見えない。
🎀「ボクたちは3人でショーをしてたんだ。ボクが観客で類が演出。翼くんは役者。いつもとなんら、変わり無かったよ。」
🌟「じ、時刻は、」
🎀「放課後…だったかな。たまたま文化祭終わりで興奮が冷めずに体育館にいた。体育館はガラガラで鍵を盗んで入り込んだんだ。」
🌟「そこでショーを?」
🎀「うん。演劇部が照明とか小道具とか片付けてなかったから。それを使って1つの演目をしてた。演目は確か…森の人と街の人々が所有地をめぐって対立する?みたいな感じだった思う。」
🌟「は、それはッッ」
🤖「私たちが今度やろうと思ってたもの…」
だから、やけに反応していたのか。
🎀「そ、うなんだ?段々終わりが近くなるにつれ、照明だの小道具の出し入れが頻繁になっていって。類も大変だったんだと思うよ。だって、照明の上げ下げが分からなくなるほどだから。」
🌟「照明??」
🎀「ボクも見入ってて気づかなかったけど、徐々に照明が下がっていたんだ。本当は危なくないよう勝手に半分のところで止まるんだ。……でも、あの時は違った。」
あぁ、そういうことだったのか、。
🎀「ボクや類が気づく頃には遅くってさ。翼くんは照明の下敷きなった。すごい、鈍い音をたてて、ね。」
🤖「っ、、」
🎀「そこからは覚えてないや。頭真っ白になっちゃって。結局、原因は釣り上げてたワイヤーが2つとも切れたことで落ちてきたんだ。」
🌟「それは誰か知っていたのか、?」
🎀「……演劇部はみんな知ってたらしいよ。元わといえば、1本切ったのは演劇部だし。」
🌟「なぜ、そんなことっ」
🎀「間違えて切ったんだって。普通に考えて言い訳にしか聞こえなかった。怒られるのが怖くて言えませんでしたー、って言ってた。」
🤖「そんなことが…あったんだ、」
🌟「知ってたのか?」
🤖「いや、聞いたけど全く違くって驚いた。」
なんとも言えない。これは先輩が意図的に殺そうとした訳でもない。だからといって演劇部に非があるとも言いきれない。
🎀「類は悪くない…と思う。知ってた訳でもないし。だけど、周りからすればそんなこと、どうだって良かった。”殺人犯”って靴箱の中、机の上にはびっしり書かれてた。」
🌟「……、」
🎀「ボクたちも100悪くないとも言いきれなくって。体育館に忍び込んでショーして起きた事故なんて自業自得でしょ?そうやって言われたら言い返せないし。」
🌟「そう、だな。」
🎀「そこから全く中学校来なくって。最後に会ったのは、それっきりで。今日まで会っていないよ。」
難しい問題だ。
🌟「寺田翼はまだ病院にいるのか?」
🎀「…入院したとは聞いてるけど、今は分からないかな、。」
🌟「治る…ものでもないしな、」
🤖「……もしかしたら、入院先分かるかも」
🌟「はっ!?」
🤖「類、週一で病院通ってるから、」
あ、。ショーに勧誘する時に確か
“僕…放課後病院行かないといけないし、”
そう言っていた気がする。あれは自分のではなく見舞いに行くために、??
🌟「あれは自分の病院じゃないのか?」
🤖「そこまでは分からないけど行く価値はあると思う、。」
🎀「それもしかして今から行く感じになる?」
時刻は3時。もうすぐで学校が終わる。
🤖「距離的には近いけど…、司はそれでいい?」
🌟「……、」
寧々がこちらの顔を伺う。放課後は必ず飛び出して、先輩の入院先に行く予定だ。今から行けば、確定で今日は見舞いに行けない。
🤖「まかせるけど、明日になっても放課後しか空いてない…よ、」
🌟「そうだよな、」
どちらをとるか。1日ぐらい別にいいんじゃないか。そう思う奴もいると思う。
…ずっとそばに居るって決めたんだ。もう寂しくないようにって。だが…な、。
🌟「…大丈夫だ、1日ぐらい」
🤖「そう、」
🎀「ならボクもいく〜!」
せいぜい、いるとしても5時ぐらいだろう。そこから走ってバスに乗れば、まだ間に合うはず。
🌟「そうとはしとられん!行くぞ!」
鞄片手に会計へと急いだ。