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この二人でクソめめ取り合う話書いたなーと急に懐かしくなったw
日常いいよね
周りかいい感じにまとまってよかった あとめめくんたちが上手くいくとみんな仲良しでハッピーだな~って♡思っています めめくんの必死がよく伝わってくるので自分も応援したい(*^^*)
昼休み、照には用事があるからと言って俺は1人生徒会室へ向かう。
ドアをノックすると『はーい、どうぞ』と聞き慣れた声がした。
引き戸に顔を向けた阿部ちゃんの、驚いてまん丸になった目が俺を捉えた。
💚「え?翔太?」
💙「あの、久しぶり…」
何から話そうかと考えていると、阿部ちゃんは柔らかく笑って立ち上がり
💚「入って」
と俺を引き入れた。
💚「久しぶりだね、こうやって話すの」
💙「うん…」
いざ2人きりで対峙すると緊張してしまい、何を話しに来たんだっけ、とまで思っている。
阿部ちゃんはお茶を淹れてくれながら軽い世間話を振ってくれ、俺が阿部ちゃんを遠ざけてからのお互いの事を色々と話した。
💚「そっか、頑張ってたんだね」
💙「ん…でもさ、俺もう1人じゃないから」
💚「え?それってもしかして」
阿部ちゃんの顔が期待で綻ぶ。
💙「彼氏できた」
💚「マジで?やったぁ!良かったじゃん翔太」
いつもの落ち着いた雰囲気とは全く違う大はしゃぎで、自分の事でこんなに喜んでくれる人がいるのが嬉しかった。
💙「でさ、あの、彼氏が阿部ちゃんに勉強法聞いて今頑張ってるから、俺もなんか頑張りたくて」
💚「そっか」
俺のまとまらない話を、阿部ちゃんは微笑みながらうんうんと聞いてくれた。
そして、その場で勉強道具を持ってきた俺の進捗を見て、こういう事からやろうと丁寧に教えてくれた。
💚「あの子岩本くんて言うんだ、聞きに来たの覚えてるよ。まさか翔太と繋がるとはね」
💙「でも、おかげで阿部ちゃんとまた話すきっかけになったし」
💚「そうだね、ふふふ」
俺と照の話ばかり聞くので、俺も阿部ちゃんに話を振った。
💙「そういや、照は目黒と同クラって言ってた」
💚「えっ?」
急に目黒の名前を出されて狼狽える阿部ちゃん。わかりやすく恋してんな。
テーブルには、手の汚れないチョコレートとラムネ。あとコンビニやスーパーには売ってないちょっといいクッキーと共に『無理しないでくださいね 目黒』と書かれたメッセージカードが大切そうに置かれている。
💙「好きなの?目黒のこと」
💚「んー…まだ確信はないけど、目黒くん最近試合でも結果出してるでしょ。そういうのは嬉しいなって思う」
💙「好きじゃん」
💚「まだわかんないって」
💙「でも阿部ちゃん見てたらわかるわ、きっといい恋になるよ」
俺がそう言うと、阿部ちゃんは『ありがとう』とはにかんだ。
その後少し勉強を教えてもらい、忙しいだろうに『また困ったことあったらいつでも来てね』と送り出してくれた。
💙「付き合ったら教えろよ」
💚「気が早いよ」
じゃあまたね、と引き戸を閉め、教室に戻る足取りは軽い。
久しぶりの旧友との会話はとてもあたたかかったし、何だか早く照に会いたくなった。