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精神障がい者施設での日々とティアの過去 朝食を食べ終え、顔を洗い歯を磨いて、身支度を整えるティア。服は水色のブラウスに水色のスカート。
午前10時には軽作業に行きます。軽作業では賃金が発生してティアは得たお金を使って施設内の売店でお菓子やジュースを買うのが楽しみ。軽作業の内容はデータ入力など。
あとの時間は利用者の症状によって違うプログラム。
ティアは仕事を終え部屋に戻ってきました。もうすぐ昼食が運ばれてきます。
部屋には利用者の安全を考慮して、ベッド、テーブル、イス、貴重品などが入れられる鍵つきロッカーがあるだけ。
職員が昼食を運んできました。今日の昼食はカレーライス、サラダ、アップルジュース。
昼食を食べ終え、部屋でゆっくりするティア。午後1時30分にはミリアとのカウンセリングの時間。ティアは子供の頃幻聴を紛らわすためにほとんど行動で生きていました。学校には7歳まで行きましたが一切口がきけませんでした。家では自然に話せたのに。大人になり、自然になら話せるようになったのでミリアとのカウンセリングは楽しいものでした。黙読や頭の中だけの声に疲れ、幻聴に疲れ、行動によって休むことしかできなかったティアにとってミリアとのカウンセリングは気持ちが楽になる時間だったのです。
7歳の頃幻聴があらわれたのでティアは学校へ通うかわりに児童精神科で主治医の先生と勉強をすることになりました。優しい男性の先生で無理なくティアのペースに合わせて教えてくれました。
学校は考えるだけの言葉ではなく考えを音声言語で判断する場所でした。ティアは外側にあらわれている言葉だけで判断されました。ずっと黙読と頭の中の声だけで頑張ってきたのに。でも結局疲れ果てて行動に逃げてしまいました。