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第十四章 「第一の試練」
深い森の中。
九人の前には、無数の黒い狼が立ちはだかっていた。
その瞳は赤く光り、身体からは黒い霧が立ち込めている。
pe「…多くない!?」
tr「数なんざ関係ねぇ!!」
kyo「いや関係あるやろ!!めっちゃおるで!?」
rd「全員、散開するな。互いに援護できる距離を保て」
kr「了解」
cn「おー、なんか楽しそうじゃん」
md「タノシクナイ!!コレ、ゼッタイヤバイ!!」
sn「mdくんがまともなこと言ってる…」
md「オレイツモマトモ!!」
sn「ごめん」
md「ナンデ!?」
一匹の黒狼が地面を蹴った。
─その瞬間。
rd「来るぞ!」
rdが剣を抜く。
rd「《蒼刃》」
青い風をまとった一閃が、先頭の狼を弾き飛ばした。
しかし、その隙を狙って別の狼がpeへ飛びかかる。
pe「うわっ!?」
kr「pe!」
krが素早く割り込む。
kr「《ウォーター・シールド》」
水の壁が展開され、狼の突進を受け止める。
pe「krさん、助かりました!」
kr「礼は後でいい。まだ来る!」
左右からさらに二匹。
sn「僕に任せてください!」
sn「《エスパー・バインド》!」
見えない力が二匹の動きを止める。
sn「今です!」
tr「おう!!」
trが拳を握り締める。
tr「《フレイム・ランス》!」
炎をまとった拳が、地面を揺らすほどの勢いで叩き込まれる。
tr「吹っ飛べぇぇぇ!!」
狼たちがまとめて後方へ弾き飛ばされた。
kyo「おっしゃ!次は俺や!」
kyoが斧を振り上げる。
kyo「《雷撃》!」
轟音とともに雷が走り、複数の狼を牽制する。
ru「右側、まだいる!」
ruが槍を構えて駆け出す。
ru「俺が止める!」
炎をまとった槍が狼たちの進路を塞ぐ。
その間にmdが地面へ杖を突き立てた。
md「《グランド・ウォール》!」
ズズズズッ!!
土の壁がせり上がり、狼たちを分断する。
cn「いいね、mdくん」
md「オレヤクニタッタ?」
cn「めちゃくちゃ」
md「ヨシ!」
一方、rdとkrは大量の狼を相手にしていた。
rd「kr、左!」
kr「分かってる!」
二人が同時に踏み込む。
rdの風。
krの水。
二つの魔力が交差し、狼たちを一気に押し返した。
pe「すご…!」
しかし。
突然─
森全体が静かになった。
九人が動きを止める。
tr「…終わったのか?」
sn「いや…」
snが目を閉じる。
sn「《サイコ・サーチ》」
周囲の魔力を探る。
sn「…おかしい」
rd「どうした?」
sn「狼たちから、魔力を感じない」
pe「え?」
kr「そんなはずは…」
その瞬間。
倒れていた黒狼たちの身体から、黒い霧が一斉に抜けていった。
そして地面に落ちたのは─
黒い羽根。
cn「…またこれか」
rdが羽根を拾う。
すると─
森の奥から声が響いた。
??「第一の試練、合格だ」
pe「!?」
全員が一斉に振り向く。
しかし、そこには誰もいない。
ただ一本の木に、黒い羽根が突き刺さっている。
その羽根には、魔法陣が刻まれていた。
kr「…罠か?」
rd「いや」
rdが魔法陣を見る。
rd「これは…道を示してる」
魔法陣の光が、森の奥へ伸びていく。
kyo「つまり、あっち行けっちゅうことか?」
tr「行くしかねぇな!」
pe「ちょ、ちょっと待ってくださいよ! これ絶対罠ですよ!?」
cn「だから面白いんじゃん」
pe「面白くないです!!」
sn「僕もpeさんに賛成…」
md「オレモ…」
rd「行くぞ」
pe・sn・md「即決!?」
rd「王都へ向かう途中で、黒羽が仕掛けてきた試練だ。ここで逃げれば、向こうの思う壺だ」
kr「同感」
ru「なら、俺も行く」
kyo「しゃーないなぁ」
tr「おう!」
cn「楽しみだなぁ」
pe「…みんな行くんですか?」
九人が森の奥へ進み始める。
その最後尾で、peが小さくため息をついた。
pe「…本当に大丈夫かな」
その瞬間。
木の上。
誰も気づかない場所で─
黒い羽根が一枚、静かに揺れた。
??「九人…か」
低い声。
??「予想以上だな」
そしてその人物は、森の奥へ消えていった。
─第一の試練は終わった。
しかし。
第二の試練は、もう始まっている。
─第十五章「王都への道」へ続く。