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第9話:晴れ間の違和感と、雨粒のキーホルダー
季節が少し巡り、珍しく朝から眩しい太陽が顔を出した日があった。
何週間ぶりかの快晴だ。青く澄み渡った空、乾いた風、キラキラと輝く街並み。テレビのお天気キャスターは「絶好のお洗濯日和です!」と嬉しそうに語りかけていた。
僕は久しぶりに布団を干し、洗濯機を回し、部屋の窓を全開にして爽やかな風を招き入れた。街全体が明るいエネルギーに満ちあふれている。
けれど、そいつの様子がどうもおかしかった。
いつもなら部屋の中を元気に走り回ったり、僕の足元で甘えたりしているのに、今日はずっと窓際に座り込み、遠くの空をじっと見つめているのだ。尻尾も力なく垂れ下がり、どこかしょんぼりとしているように見える。
「どうしたんだ? 晴れてるのに、嬉しくないのか?」
お気に入りの焼き芋を出してみても、一口だけかじってあとは残してしまった。
そいつは、太陽の光が眩しすぎるかのように目を細め、乾いた空気をどこか寂しそうに嗅いでいた。そうか、こいつは「雨の日の生き物」なのだ。あのじめじめとした雨の匂い、しずかな雨音、水たまりの冷たさが恋しいのかもしれない。
僕はポケットの中に手を入れた。指先に触れたのは、以前雑貨屋で見かけて思わず買ってしまった、ガラスでできた雨粒の形のキーホルダーだった。透明なガラスの中で、小さな水滴がゆらゆらと揺れている。
それをポケットの中で強く握りしめながら、僕はそいつの隣に座り込んだ。
「大丈夫だよ。またすぐに、雨は降るからさ」
僕がそう言うと、そいつは少しだけ安心したように、僕の膝の上に頭を預けてきた。
コメント
1件
ああ、これすごく良かった……! 雨の日の生き物が快晴にしょんぼりしてるの、めっちゃわかる気がする。太陽が似合わない存在って確かにいるよね。主人公がガラスの雨粒のキーホルダー握りしめて「また雨は降るよ」って言うシーン、優しすぎて泣きかけたわ。静かな温かさがじわっと来るエピソードだった👍
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白米のお米抜き
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PSS(ネタエビ)