テラーノベル
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「あのさ…阿部ちゃん。今夜の事なんだけど…」
渡辺が2人きりの時を見計らって、そう切り出した
「うん。何かやりたい事でも見つかった?」
嬉しそうに、聞いて来る阿部に…
渡辺は真面目な顔で、こう告げた
「康二達の誘い…俺の事は気にしなくて良いから。行って来てよ…」
泊まりなら、これからいつでも2人で出来る…
だから、あちらを優先して欲しい
渡辺は、阿部の事を考えて…そう提案したつもりだった…
「………」
しかし、阿部は黙り込み…俯いて何も声を発さない
「阿部ちゃん?」
声を掛けると、顔を上げ…拗ねた様に、こう言った
「今夜の事…凄く楽しみにしてたの。俺だけだったんだね…」
その言葉に、渡辺の顔が一瞬…曇る
「違う…俺は。そう言う意味じゃ…」
「分かった。今日は、康二達と飲みに行って来る」
そう言い放った、阿部に対し…
「ちょっと、ごめん…」
渡辺は涙を堪えて、立ち去った
『どうして、俺はこうなのだろう…』
きっと、阿部も驚いたに違いない…
「………」
あの場で、誤解だと言えていたら…こんな事にはならなかったのに…
渡辺は、1人走りながら…自分の事を悔いていた
そのまま屋上に来て
小さく隠れて膝を抱える…
ようやく1人になって、涙を流し…
やっぱり駄目だと悟ってしまう
徐にスマホを取り出した渡辺は、LINEを開き…震える指で、文字を打つ
【もう阿部ちゃんに、迷惑を掛けたくないし…俺達、今日で別れよう】
始めから、求めなければ良かったのに…
告白されて…舞い上がった結果の無様な姿
「阿部ちゃん、ごめん…。俺、やっぱり駄目だった…」
数分前まで付き合っていた相手を思い、渡辺は1人涙した…
コメント
2件
えっ!!!そんなことで????🥺🥺