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※本作品とご本人様達は一切関係ありません。
※検索避けのため伏せ字を使用しています。
※本作品は時代パロとなっていますが、作者の個人解釈を含みます。
 「 ci 」 『 syp 』
 ● syp side
 
 客 『 今日はほんまに暑いなぁ 。 』
 
 『 そうですね 。 水がないと倒れそうやわ 。 』
 
 今日も朝から仕事 。
 
 いつものように草履の修理をしながら
 
 客と会話していると
 
 mob 「 早く金目のもん出せや !! 」
 
 どこからか怒号が聞こえる。
 
 客 『 お ー お 。 昼から恐喝なんて
 
 さぞかし食いもんがないんやろうなぁ 。 』
 
 『 今年は不作でしたからね 。 』
 
 客 『 あんちゃんも気ぃつけるんやで 。 』
 
 『 はい 。 ありがとうございます 。 』
 
 お代をもらい 、
 
 客は繁華街の人混みへと消えていった 。
 
 はぁー 、 こんな暑いのに
 
 仕事やってられっかよ 。
 
 今日は早めに昼休憩にしよう 。
 
 何処で何を買おう 。
 
 涼しいとこがいいな ー 。
 
 そんなことを思いながら 、
 
 少し狭めの路地に入ると人が倒れていた 。
 
 『 え 、 だ 、 だいじょ  』
 
 声をかけようと思い 、
 
 近づくとそこには明らかに知っている人が倒れていた 。
 
 『 c 、 ci !? な 、 なんで 、 !? 大丈夫 !? 』
 
 「 う … ぁ 、 sypか … 。 い〜ッたた … 」
 
 『 ちょっ 、 あんま起きないほうがええって ! 』
 
 無理に体を起こそうとするciを支える 。
 
 顔には無数のアザがあった 。
 
 『 なにがあったん … 。 』
 
 「 いや ー 、 syp前に金欲しいって言っとったやん 。
 
 だから俺のお小遣い少しあげようと思って … 。
 
 俺、持ってても使わんし 。
 
 そしたら柄悪い奴らに目つけられてこれ 笑
 
 は ー 、 ほんと 、 何もできない自分が嫌になるわ 。 」
 
 『 お小遣いって … 使わん言うてもciのやろ !?
 
 そんなん受け取れんし … 。
 
 しかもそんなん持ってkoこんな所きたら駄目やん !!
 
 治安悪いんやから … 。
 
 今年なんて不作で飢饉が色んなところで発生しとるし … 。 』
 
 「 そっか … 飢饉 、 また発生してるんや … 。 」
 
 『 知らんかったん ? 』
 
 「 あんま … 」
 
 『 はぁ ー … ほんと 、 世間知らずな坊っちゃんだこと 。
 
 ほら立って 。
 
 俺の家で手当してあげるから 。 』
 
 「 え 、 仕事は ? 」
 
 『 俺の為に持ってきてくれたんやろ ?
 
 お金 。
 
 ちょっとでも俺に責任あると思うし 、
 
 今日は暑くて仕事なんてやってられんわ 。 』
 
 「 … そっか 、 !
 
 じゃあ 、 よろしくお願いします 。 」
 
 そして俺は 、
 
 ciを家まで案内した 。
 
 
 
 ● ci side
 
 古びた井戸 。
 
 ツタが生えてる壁 。
 
 少し敗れている障子 。
 
 何もかも見覚えがあったが 、
 
 やっぱり 、 時の流れを感じる 。
 
 『 あがってーや 。 』
 
 「 おじゃましまーす 。
 
 … あれ 、 父さんは ? 」
 
 『 父さんは朝また暴れ散らかして 、
 
 家出てったから 、 笑 』
 
 確かに家の所々壊れかけている 。
 
 「 大丈夫なん 、 それ 、 」
 
 『 うん 。 山で昼寝して帰って来るから 、 笑 』
 
 「 そうなんや … 。 」
 
 『 じゃあ 、 ここ座って 。  』
 
 sypの言われた通りに座る  。
 
 『 狭苦しいところでごめんな 。 』
 
 包帯を巻きながらsypが言う 。
 
 「 いや 、 今更何言うてんねん 笑
 
 しかも 、 多分俺の家のほうが狭苦しいわ 。 」
 
 『 … そっか 、  』
 
 sypが慣れた手つきで応急手当をこなす 。
 
 「 ごめんな 、 お金盗られちゃった …
 
 sypにあげたかったのに 、 」
 
 『 だ ー か ー ら ー !!
 
 俺 、 お金いらんて 。
 
 自分で貯めたお金で自立したいんやって 。 』
 
 「 でも … 」
 
 『 じゃあ 、 俺の為に何かしたいなら 、
 
 子供の時みたいに一緒に星見ようや 。 』
 
 「 !! ほんま !? 」
 
 小さい頃 、
 
 本当に好きだった  。
自分で何も決められな くて 、
 
 息苦しかった家に比べたら 、
 
 怖いくらいに大きくて自由な空が 、
 
 星が大好きだった 。
 
 そして 、 それをsypと一緒に見るのが生きがいだった 。
 
 「 みたい !! 」
 
 『 じゃあ 、 今日の夜 』
 
 ″ バンッ!! ″
 
 扉が勢い良く開く 。
 
 何事かと思い 、
 
 俺達は扉の方を向く 。
 
 そこに立っていたのは 、
 
 俺の母 、 そして召使達だった 。
 
 しかも 、 男の召使 。
 
 「 え 、 母さん 、 ?
 
 何で 、 ここに … !? 」
 
 母 「 ci ! 何をやっているの !?
 
 お屋敷にいないと思ったら 、
 
 民家に入っていく貴方が見えて … !
 
 ほら 、 帰るわよ ! 」
 
 召使が俺の腕を掴む 。
 
 「 え 、 ちょ 、 離してよッ … !! 」
 
 母 「 !! ci 、 どうしたのそのアザ !!
 
 まさか 、 貴方がやったの !? 」
 
 sypの方を睨む母 。
 
 『 え俺 !? 俺は違いますッ ! 』
 
 「 sypはちゃうって ! 怪我した俺の手当を 」
 
 母 「 syp … ?? sypって 、 貴方のことを外に連れ出した子 !?
 
 … もう ! 本当に学ばないわね … !!
 
 こんなよくない空気の所にいたら 、
 
 貴方が汚れてしまうって 、
 
 ずっと前から言っているでしょう !? 」
 
 「 sypのこと悪く言うのはやめてや !! 」
 
 母 「 だって本当のことでしょう !?
 
 ほら ! 帰るわよ !! 」
 
 さらに強い力で連れて行かれる 。
 
 「 ちょっと … !! 母さん !! 」
 
 母 「 貴方は大事なお役目があるの !
 
 今年も不作だったみたいだし … 。
 
 きっと 、 あの子だけだったら足りなかったんだわ 。
 
 だから 、 貴方を早く 、
 
 よりよい状態で神様の所に … 」
 
 『 … は 、 ? 』
 
 やば 、 バレた 。
 
 『 え … どういうこと 、 ci … 』
 
 「…ごめん。 」
 
 俺は抵抗するのをやめて 、
 
 召使と母さんに連れられていった 。
 
 あぁ 、 俺 、 また逃げるのか 。
 
 姉ちゃんのときもそうだ 。
 
 俺が勝手に理解してくれないって話さなかったのも 。
 
 sypを突き放したのも 。
 
 でも 、 今はゆっくり話す時間がない 。
 
 また 会えたら 、 その時 、 話そう 。
 
こーいう母親、死んでも嫌ですね🙃
 
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