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メリバ最高!最高の作品を沢山ありがとうございます!
夢追う者のお一人さま。
こちらはメリーバットエンドルートになります。
貴方様が選んだ結果故の結末となりますので、再度ハッピーエンドかメリーバッドエンドかの二択、どちらが良いかを考えた上でお進み下さい。
又、”どちらも読みますが?!”とハッピーセットをご所望の方も大歓迎です。
それではどうぞ、ごゆるりとお楽しみ下さい。
【閲覧注意⚠︎】この小説はnmmnです。nmmnが苦手な方やタグの意味が分からない方は一度ご確認の上、再度閲覧をするかのご検討をお願いします。又、
この小説は作者の妄想・フィクションです。
ご本人様(キャラクター等)には一切の関係・関連はありません。ご迷惑がかからぬよう皆で自衛をしていきましょう!
閲覧は自己責任です。
※その他BL要素有り( 🟦×🏺)
今一度ご確認の上、ご理解ご了承頂ける方のみ本文へお進みください🙌
ご確認ありがとうございます!!!
それではどうぞ〜🫶✨
🏺『』その他「」無線「”○○○”」
青井の手を不満げに掴んだつぼ浦は、何も考えずとも口からパッと素直な言葉が溢れ出ていた。
『…アンタ、嘘つきだな』
「ン。なにが?」
『……俺がここから出てったら、アンタは戻って来ねぇだろ。…現実世界に』
青井は先程と同じようにケラケラと笑う訳でもなく、ただただつぼ浦を哀れんだ表情で見つめる。
「優しすぎるのも困るね。分かっちゃうんでしょ?、俺のこと」
『分かるっつーか…、なんか、…行って欲しくねぇって顔に出てるからよ…』
ぶつぶつと困ったように呟いて、つぼ浦は視線を横に流す。
『アンタは確かにすげぇ奴で、先輩で、憧れる奴は多いだろうさ。…けどよ、別にその期待に答えられるほど、出来た人間でもねぇんだろ?』
“俺もそうだしな”と、後輩たちと話す度に有耶無耶にしてきた期待の眼差しや尊敬の言葉に今更ながらプレッシャーを抱く。
『俺も出来た人間じゃねぇ。アンタも出来た人間じゃねぇ。警察っつー立派な着ぐるみを被った普通の人間だ』
「……じゃあさ、俺もお前みたいに、我が道を行くわがままな人間になってもいい?」
『わがままって言うな。ガキみてぇだろ。…でもまぁ、いいんじゃねぇか?』
“俺が許可してやるぜ”と自慢げにほくそ笑んで、つぼ浦はずっと繋いでいたその手を離そうと力を緩める。
しかし、つぼ浦の言葉を聞き届けた青井はゆるりと笑みを浮かべて、更にその手をぎゅっと強く握りしめた。
『、なんだよ、』
「ん?、んーん(笑)。なんか嬉しくてさ」
『…そうかよ』
深海のように青く澄んだ瞳がつぼ浦を見つめて離さない。
しばらく意味もなく互いに無言で見つめ合って、それから青井が落ち着いた声色で呟いた。
「つぼ浦、俺やっぱりもう少し此処でお前と話したい」
『…あぁ、それは別に構わないが、』
「ていうか行かないで欲しい。ずっと此処にいよう?」
『、それは出来ねぇだろ、ッ、ちょっ、゙ぉわッ、』
とんでもない力で引き寄せられたつぼ浦は青井の身体に抱きとめられ、そのままぎゅっと背中を包み込まれる。
「んふふ(笑)、つぼ浦あったかぁ」
『ちょっ、離せってッ、っ、ンだこれ、…、力が入らねぇ、ぐっ、っッ…、』
優しく優しくつぼ浦の頭を撫で、青井は満足気に笑みを浮かべながらつぼ浦の疑問にゆるく答える。
「あーね?。まぁ俺のほうが此処に来てる回数が多いし…、物理法則を曲げるなら、俺の方が有利かな」
夢と現実の狭間に何度も訪れている青井の方が、どうやら無から何かを生み出したり、視覚・嗅覚・物理的な何かをねじ曲げることがいとも容易いらしい。
この異空間を掌握していると言っても過言では無い青井のその言葉は、つぼ浦の思考に危険という文字をピコピコと点滅させた。
『ッ、…アオセン、馬鹿なこと言ってねぇで帰ろうぜ?、話はその後いくらでも聞いてやるから、』
「聞いてくれなくてもいいよ?。俺はただ、お前と一緒に居たいだけだから」
首筋にスリ…と顔を寄せられ、つぼ浦はピクリと身体を震わす。
「すぅ…はぁ…、、いい匂いだね。つぼ浦」
『っ、…変なこと、すんなって、』
「何が変なの?、大好きなつぼ浦を愛でるのは変なこと?」
その言葉にまたつぼ浦の身体がぴくりと震える。
「…つぼ浦、俺お前のこと大好きなんだよね。すっごく好きだから、ずっと一緒にいたい」
そう言って柔く首筋にキスを落とせば、つぼ浦はぎゅっと身を縮めて息を吐く。
カタカタと喉を震わすように呼吸を繰り返して、それからもう一度青井の肩に両手を添えてグッと力を押し込んだ。
「っ、…つぼ浦、逃げられないよ」
『はっ、はっ、ッ、、俺は、帰らねぇと、、だって、アイツらが、』
「……なるほどね。お前の思考を邪魔してるのはそれだったんだ。…嬉しいくせに、逃げ出すだなんておかしいと思ったよ」
こんなにも頬を火照らせて、目元を潤ませて、それでもつぼ浦はいやいやと首を横に振る。
「つぼ浦も俺のこと好きだもんね?」
『…は、なんで、』
「見てれば分かるよ(笑)。警察の洞察力とやらを舐めないで頂きたい」
うっとりと目を細めた青井がもう一度その首筋にキスを落とせば、つぼ浦は“ッ…、”と声にならない息を漏らして青井の服を握りしめる。
「…もう一回させて」
否応がなしにちぅ…と強く吸い付けば、青井の腕に囚われているその身体は全身を震わせて身じろいだ。
しかし、先程とは打って変わって首を横に振られることは無い。
「つぼ浦、よく聞いて。…俺がお前を愛でる度に、お前はどんどん素直になるよ。余計な事なんて考えられないほど、俺が時間をかけて…、沢山たくさん愛してあげるから」
『、アオセン、だめだ、だめ、俺は、ッ、ン
、っふ、』
一つまたひとつと青井がつぼ浦に口づければ、つぼ浦の思考からも一つずつ何かあちら側に帰らなければ行けなかったはずの理由が消えていく。
初めて訪れたこの異空間にとっぷりと蝕まれていく感覚に恐怖しながらも、つぼ浦はだんだんと抵抗する意味すら見いだせなくなってしまった。
『、っ、…、っふ、?、ッ…、?、アオセン、、』
「…ん。なーに?」
だってこんなにも好きな人が傍に居てくれて、愛してくれて、微笑みかけてくれる。
責任や重圧など何も無い。
ただただ互いを想い合うだけの世界があったっていいじゃないか。
それだけで、…十分幸せではないか。
『……っへ、アオセン、もっと、…もっと、ぎゅーってしてくれ、あと、、キスも、して欲しい、、』
「…うん(笑)、いいよ。それがお前の願いなら、ぜんぶ叶えてあげる」
ぐにゃりと薬に侵されたかのように歪んだつぼ浦の瞳を見つめながら、青井は少し離れた場所にあるコバルトブルーの扉を静かに抹消させる。
つぼ浦の今の願いは現実世界に帰る事では無い。
「つぼ浦、お前のこと大好きだからね。ずっと一緒にいようね」
『ン、ふふ(笑)、あぁ。ずっと一緒に居るぜ、アンタと一緒に、ずっと此処に居る…、』
子どものようにへらりと純粋な笑みを浮かべて、つぼ浦は青井と此処に残ることを選んだ。
それが例え青井の手のひらの上で転がされる理想だとしても、当人の口からそうしたいと望んでいるのであれば、それはもう間違いなく誰が何を言おうとハッピーエンドである。
二人ぼっちで、これからもずっと…幸せだ。
夢追う千人の者:メリーバッドエンド[完]