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顔を洗って落ち着いてから、最近夜中に電話をとっている事を話した。
阿部ちゃんは電話についてはやはり何となく気付いていたようだが、その相手と内容まではさすがにわからなかったようで目を丸くしていた。
💚「康二が」
🖤「うん。俺のこと、好きになってしまったって」
最初の電話で、康二は俺に相談があると言った。
でも内容はどうにも曖昧で、重要な部分を有耶無耶にしながら話すので色々突っ込んで聞いていたら観念したのか
🧡「俺、めめが好きやねん」
と、そう言った。
🧡「めめが阿部ちゃんのこと大事にしてて、他の誰も見てないのわかっとる。でも好きになってしもた」
🖤「俺、それ聞いてどうしたらいいの?」
🧡「わざわざ断ってくれんでいい、わかり切っとる事やし。ただ、俺の気持ちに整理つけんのだけちょっと助けて欲しいからめめに頼みがあるねん」
それが、夜中の電話。
ほんの少しの時間でいいから、完全に俺を諦められるまで話に付き合って欲しいと、そういう事だった。
康二の事はメンバーとしても人としても好きだ。
でも、やっぱり特別なのは阿部ちゃんだけ。他の人はみんな自分にとってフラット。
その気持ちを一切変えるつもりはないし、康二が全く元通りにできるならと言う条件でその頼みを受けた。
そして最近、やっと康二の話題が『普通に仲が良かった頃』のものに戻ってきた。
感覚としてはあと少しでフェードアウトするんじゃないかと思っている。
🖤「でも負担がないわけじゃないし、阿部ちゃんとの時間にも支障が出ちゃったし、なんか色々と気持ちがぐちゃぐちゃに絡まっちゃって」
💚「そっか」
阿部ちゃんは動揺した様子もなくコーヒーに口をつけ、カップを置くと優しくもまっすぐな目で俺を見た。