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「おかえり」
宮舘が玄関の扉を開けると
「ただいま、帰りました…」
疲れた顔をした渡辺が入って来た
「翔太、晩御飯どうする?着替えてる間に、温められるけど…食べる?」
「食いたい…腹減って死にそう…」
今日、昼ご飯を食べる暇もなかった渡辺は…
このまま何も食べずに寝るなんて、無理だと思った
「お待たせ。はいどうぞ」
渡辺が食事をしている間、宮舘も向かい合わせの席に座り
食後のコーヒーを飲みながらの談笑タイム
今日あった出来事や、他愛もない話…
2人で同棲してから時間が合えば、こうして良く話す様になっていた
「はぁ〜食った〜」
満足そうに、そう言った渡辺に
「もうお風呂沸いてるから、翔太先に入って来たら?」
宮舘が、後片付けをしながらそう言った
「えっ、でも今週の食器洗いの当番は…」
「良いから。今日は翔太の方が、疲れてるでしょ…」
宮舘にそう言われて、渡辺は礼を言って風呂に入った
「はぁ…良いお湯だった…」
後片付けを終えた宮舘も、渡辺と入れ違いに風呂に入り
時計を見ると、午前2時…
「もう、こんな時間かぁ……ん?」
リビングの椅子に、渡辺のバスタオルが掛けてあった
「こんな所に置きっぱなしにして…。翔太にしては珍しいな…」
よっぽど疲れていたのだろう…
そう思った宮舘は、自分の首に掛かっていたタオルと一緒に…洗濯機に放り込んだ
『もう寝てる?』
寝室の明かりが消えていた為、翔太を起こさない様にベッドの中に潜り込む…
このベッドは同棲する時、一緒に寝たいと宮舘が奮発して買った
お気に入りの家具の一つ…
スマホに目覚ましをセットして…そのままゆっくり目を閉じる
「?」
隣の渡辺が動いた気がして、起こしてしまったのかと一瞬焦るが…
「!」
渡辺は、隣で横になった宮舘の腕に…擦り寄って来て、こう囁いた
「ねぇ涼太…しよ…」
確か翔太の声だが、何かが違う…
突然…枕元の照明が付いて、渡辺の姿が薄暗い部屋の中に浮かび上がった…
そのまま渡辺は、宮舘の上に馬乗りになり…目を見つめてニコリと笑う
そして徐に、腕を交差させると…ゆっくり上着を脱ぎ始めた
「………」
白い素肌が暗闇に映えて美しい…
宮舘の目が釘付けになるが、それに構わず脱いでいく
そして、全て脱ぎ終わり…
キスをしようと身体を寄せた、その瞬間…
「一体、お前は誰なんだ?」
宮舘が口を開いて、それを拒んだ