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???「はーい!では皆さん!昨日お伝えした通り、ハロウィンについて調べて下さりましたか?」???・???・???・???「うん!・えぇ!・あぁ・おう!」
???「ハロウィンについて何か品物持ってきましたか?」
???「はいはい!!持ってきたわよ!!」
???「オレも!」
???「わたしも!」
???「同じく」
ここは、生徒会室。「雨花」、「桃時」、「兎白」、「瑠璃人」は「橙」に昨日招集をかけられ、ハロウィンについて物を出し合うことになった。
橙「では、一番声を挙げるのが早かった桃時さんから!」
桃時「わたしは皆で着る仮装を考えたわ!……こんな感じ!」
桃時はスケッチブックをみせてくる。
橙「わぁ!可愛い!」
雨花「お化けだね!」
スケッチブックには、仮装のデザインが描かれていた。
兎白「桃時らしい仮装だな」
瑠璃人「そっすね。良いんじゃね?」
雨花「わたしたちは「Trick but Treat」役もやるから顔が隠れてた方が良いしね!」
桃時「そうよ!それに他にもお化けの子はいるだろうし、紛れることもできるでしょ。でも一応あんたたちの仮装はあんたたちをイメージしたものにしたわよ?」
瑠璃人「へぇ〜例えばどんなもんだよ」
桃時「まず、雨花は黒いお化けに紫色の目。橙はオレンジ色のお化けにみかんの飾りを付ける。アタシはピンク色のお化けに桃の花の飾りを付ける。兎白は白いお化けにうさ耳を付ける。瑠璃人は瑠璃色のお化け。……どうかしら?」
瑠璃人「何で俺だけ飾りが付いてないんだよ!」
桃時「瑠璃色の布は高いのよ!!それにあんたは色以外に特徴ないし」
瑠璃人「ぬっ……確かに……」
雨花「でも瑠璃色の布って珍しいし、かっこいいと想うよ!目立つと想うし!」
瑠璃人「ほ、ホントか?」
雨花「うん!」
橙「きっと似合いますよ!」
瑠璃人「そ、それなら良いな〜それ!それに決まり!」
桃時「ハイハイ。分かったわ。ハロウィンまでまだ大分あるから立派なの作っておくわね。でも「Trick but Treat」役は全く同じの仮装の方が良いからノーマルなお化け仮装も作っとくはね」
橙「ありがとうございます!!では次、雨花さん!どうぞ!」
雨花「わたしはこれ!」
雨花が出したのは……
橙「これは……」
桃時「……ちょっと」
「「何でカブなのよ!!」」
雨花「だって調べたら元々ハロウィンはかぼちゃじゃなくてカブだったって書いてあったんだもん!」
桃時「どこのエセ情報よ!」
橙「いえ、エセ情報じゃないですよ?元々かぼちゃはカブの代替品だったそうです」
桃時「そうなの!?知らなかったわ……」
瑠璃人「あ〜のさ!実はオレも……」
兎白「俺もなんだ」
橙「え?」
桃時「ま、まさか?!」
兎白と瑠璃人が出したのは、雨花のと全く同じカブだった。
橙「こんなことあるんですね」
桃時「……で?五人中三人がカブを持ち合った訳だけど?この状況どうすんのよ」
雨花・兎白・瑠璃人「す、すみません……」
桃時「あんたたちハロウィンの経験ないの?」
雨花「いやね?深く調べすぎた結果だと想うんだよ!だから大目に見てあげて?」
橙「でもそのカブは使えますよ!ハロウィンパーティーの時にカブのスープとして出しましょう!」
桃時「あぁ、その手があるわね」
兎白「これでカブは無駄にならずに済んだな」
瑠璃人「これでオレたちの株も上昇だな?」
雨花「カブだけにね?」
雨花・瑠璃人「ゲハハハハ!!!!」
桃時「笑い方キモイし、調子に乗るな!つまらないし!」
橙「では、他にも品物持っていらっしゃますか?」
雨花「うん!兎白くんと瑠璃くんとで買ったんだ〜」
瑠璃人「お菓子を買ったんだぜ!」
兎白「すごく美味しいぞ」
橙「どんなお菓子なんでしょう……?」
桃時「どんなものかみせてよ」
雨花「これだよ!」
雨花たちがみせてきたのは、かりんとう、酢昆布、煎餅、小梅というラインナップだった。
桃時「あんたたち完全に自分の好きな食べ物選んだわね……」
兎白「あぁ、ハロウィンパーティーを家族とする時は、好きなお菓子を持ち寄ってやるんだ。父さんも母さんも和菓子が好きだから、このお菓子たちにした」
桃時「そ、そう……」
どうしましょう……
このラインナップを選んだ理由がそれなりに大切な想い出なのよねぇ……
でもハロウィンとは合わないし……
すると……
雨花「別に良いんじゃない?」
桃時「え?」
雨花「自分たちの好きなお菓子を持ち寄って、自分たちの好きな格好をして、それで良いんじゃないかな?ハロウィンパーティーする人たちが楽しむことが大切なんだし!もちろんなるべくでも人が傷つかない方法で!」
桃時「雨花……」
橙「……私、ずっと皆さんと一緒に何かイベントをやるのがずっと夢だったので皆さんと楽しむことが一番ですよね!私たちなりのハロウィン……やりましょう!」
橙はキラキラした顔で雨花たちをみる。
桃時「まぁ?そんなにアタシたちとやりたいなら?否定しないわ」
兎白「ハロウィンパーティー……できることならみんなに楽しんで欲しいしな」
瑠璃人「楽しみだな!橙!」
橙「……!、はい!」
雨花「橙ちゃん」
橙「?、何ですか?」
雨花「……ありがとう!」
橙「え?」
橙ちゃんは……何でかな
何で……
わたしを
わたしなんかを
輪の中に入れてくれるんだろう
しかも当たり前かのように
雨花は泣きたくなるような笑顔で橙の不思議そうにしている目をみつめ、横目で桃時、兎白、瑠璃人に目を向けるのだった。