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めめがお兄ちゃん なんか納得😊
めめなべ兄弟めっちゃ可愛い🖤💙
ショタ翔太やってしまった(恥) 別にショタコンではありませんが、兄弟設定は萌えます💙いつか、中編でRありの兄弟もの書きたい💙💙💙
💙「お兄ちゃん、一緒に寝ていい?」
弟の翔太が、俺の部屋に入って来た。
最近狭い団地から念願の一軒家に越して来て、やっと自分の部屋を与えられたのを喜んでいたのに、夜になると心細くなって毎晩俺の部屋へやって来る。
もう小学5年生になったのに。
🖤「いいよ。おいで?」
💙「ん……」
とてとてとて。
そんな音が聞こえてくるかのような、可愛らしい歩き方。薄いブルーのパジャマはおろしたてだ。
布団を捲って、翔太を呼び込む。
🖤「電気消すよ」
💙「や!待って!!」
翔太は慌てて布団に入って来た。翔太がしっかりと俺に捕まるのを確認してから、ようやく電気を消す。
翔太はまだ真っ暗が怖いのだ。
🖤「可愛いなあ」
💙「えへへ」
頭を撫でてやると喜ぶのでいつも撫でてやる。
翔太の髪から風呂上がりのシャンプーの匂いがした。柔らかいくせ毛が、頬にあたってくすぐったい。
翔太は学校でも引っ込み思案でよくいじめられていた。
昔は同じ小学校に通っていたので、休み時間には必ず翔太がいじめられてないか、俺はパトロールに行った。
しかし、俺が中学に上がってしまってからは、それもできなくなった。
密かに心配していたが、ここ最近はなんだか明るい。俺は翔太に聞いてみた。
🖤「学校、楽しいか?」
💙「うん!」
翔太は言った。
💙「転校生が、来たの」
🖤「転校生?」
💙「すげぇ、強いの。もちろんお兄ちゃんには負けるけど」
🖤「へえ、なんて子?」
💙「涼太っていうの」
それから翔太は、眠くなるまで新しいクラスメイトのことを興奮して話してくれた。
涼太くんは、翔太がいじめられそうになると、必ずどこからともなくヒーローのように現れて、翔太を助けてくれるらしい。最近はいつも涼太くんといるんだと教えてくれた。
今度、家に呼んでおいで、と言ったら、翔太はうん!と嬉しそうに返事をした。よかった、安心した。
俺は、ぎゅうっと翔太を抱きしめた。
寂しいのは俺の方。
大好きな弟を本当は俺がいつまでも守ってやりたかったのに。
しばらくして翔太の寝息が聞こえ始めると、俺は翔太の柔らかい髪を撫でた。翔太の体温が心地良かった。
翔太とは4歳差。
翔太が中学に上がる頃には、俺は高校生。
もう二度と同じ学校に通うことはない。
それにこうして同じ布団に入ってくれるのも、そう長くはないかもしれない。 俺は、この自分に甘える小さな存在が大好きだというのに。いつまでも弟離れできないお兄ちゃんは、ちょっとカッコ悪いかな。
眠る翔太のおでこにキスをした。そして、俺も寝ようと目を瞑った。
🖤「おやすみ、翔太。いつまでも俺の可愛い翔太でいてね」
俺の腰に回された翔太の腕が、今の言葉に応えるようにほんの少し俺を抱き寄せた気がした。
おわり。