涼太の誕生日に、思い切って好きって言おうって決めた。
長年の片想いに終止符を打つために。
俺は衣装のつなぎ姿のまま、涼太に声を掛けた。
💙「涼太、ちょっといい?」
❤️「ごめん。翔太、俺今からちょっと」
💙「ちょっと、なに?」
涼太の視線の先には、康二。
🧡「だて。誕生日おめでとう」
❤️「ありがとう康二」
康二の手には、薔薇の花束。
スタッフさんに頼んで、収録中に用意しておいてもらったらしい。
オレンジのつなぎのままで渡したって、絵になんねーよ康二。
涼太も嬉しそうにしてんじゃねー。
🩷「もしかして?」
💜「そういうこと?」
ピンクと紫が仲良く色めき立ち、顔を見合わせる。
❤️「ん。まあ」
🧡「せやねん。先週…な?」
❤️「俺が言ったの。誕生日、俺といてって」
え。
待て待て待て。
💙「嘘だろ」
🖤「しょっぴー。しょっぴーには、俺がいるじゃん」
目黒に後ろから抱きしめられた。
俺は目黒を振り払う。
💙「やだ。涼太」
🧡「しょっぴー、堪忍な。グズグズしてる方が、悪いんやで」
❤️「ごめん、翔太なんて全然眼中になかったよ」
💙「涼太……」
💙「夢か」
携帯を見る。
まだ朝の4時。
部屋の中はまだ暗い。俺はベッドサイドの明かりをつけた。
横には、生まれたままの姿の涼太。
日付が涼太の誕生日に切り替わるころ、俺は涼太に抱かれてたんだった。
💙「ふふふ」
なんで、目黒に抱きしめられる場面なんて見たんだろう。そんなことが現実に起きたら、こいつ、泣いちゃうだろうな。
俺のこと鬼好きだから。
俺は、康二のせいで自分が泣きそうだったなんてことは頭の片隅に追いやった。
❤️「なに、笑ってんの」
💙「起こしちゃった?」
❤️「ちょっと前に目が覚めてた」
💙「俺、目黒と浮気するかも」
❤️「は?」
💙「でもお前も康二と付き合うかもしんないからノーカンな」
❤️「きも。意味がわかんない」
涼太にぎゅっと抱きしめられる。
2人とも何も着てないから、なんだか変な感じ。くすぐったくて、あったかい。
❤️「ねえ、俺、今日誕生日なんだけど」
💙「うん。そうだね」
❤️「そうじゃなくて」
💙「涼太、誕生日、おめでとう」
❤️「ありがとう、翔太。でも、言葉だけじゃなくて」
💙「プレゼントなら、この間メンバーみんなであげただろ?8で割ってもまあまあ高かったぞあれ」
❤️「そうじゃなくて」
💙「もう、なに?」
❤️「翔太をちょうだい」
💙「………あっ」
言うなり、涼太に耳に息を吹きかけられた。
💙「また?」
❤️「だって俺、今日誕生日なんだよ」
💙「もうわかったって」
朝日が射し込んできた。
名残惜しいけど、そろそろ起きないと。
背中を向けたまま、肩で息をして横たわる翔太を後ろから抱きしめる。
❤️「気持ちよかった?」
翔太の身体はほんのりと汗ばんで、肌はピンク色に染まっている。耳のピアスが小刻みに揺れる。まだ余韻に浸っているらしい。
💙「……ちかった……」
❤️「ん?なんて?」
💙「きもちよかった……」
❤️「ふふ。可愛い」
翔太の頭を撫で、うなじにキスを落とす。
俺は翔太のことが好きで好きで堪らない。
来年も、再来年も。
康二となんかじゃなくて、翔太とこうして朝を迎えられますように。
おわり。
舘様、ハッピーバースデー。
コメント
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っ……!!ああああああああぁぁぁ!!尊いっ……!
めめくんとこうじとの関係は夢でした〜笑 舘様お誕生日おめでとうございます‼️国民一同お祝いしております祝祝祝ー祝・祝ー祝祝