テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
四章 札幌の独白とリンゴは空気を読まない
*22時
「北海道怒ってますか」
札幌に車を運転してもらい千歳空港に向かっている。すっかり夜も更けて道路は静かに寝静まっていた。
「ほんの少し」
俺は助手席で窓を見て札幌から目を背けていた。
本当は微塵も怒ってない。
知ってるからお前が俺を心配しながらも背中を押していること。ちょっと強引すぎる気がするけど。そこまで駄々をこねた俺が悪い。
それでも今はこのままでいさせて。
*千歳空港 日本時間22時
「着きましたよ」
札幌は丁寧に俺の車のドアを開けた。
「ありがとう」
そろそろこの地を離れる時が近づいていた
*出発ロビー
「札幌 俺頑張ってみるよ」
俺は横に座る札幌に決意を札幌にぶつけた
「北海道 僕 僕ぅ ボクゥ
心配だよ」
札幌は下を向いて拳を握り絞めたと思ったら泣き出してしまった。
「北海道があっちで迷子にならないかなとか!フィンランドさんと仲良くできるかなとか!ストレスで倒れないかなとか!」
札幌は途端に俺への心配をぶちまけた
いや流石に倒れないって
「それに それに嫌われてないかなって。北海道を無理やり連れて行くなんて僕都市失格だ」
「それはない!俺は知ってる!札幌が俺の事思ってるって!俺には札幌が必要なんだ!」
札幌の肩を掴んで目を合わせる。
きっと札幌がいなかったら俺はここまで来れなかったし俺はとっくに壊れてる。
「大丈夫だよ。俺はこのミッション遂行して見せるよ」
待っててっと笑顔で言った
「感動のシーンの所悪いけど、俺も北海道と話していい?」
「青森!!」
俺達の後ろから声をかけて来たのは、電話に出なかった忌まわしき青森だった。
「よっ北海道今からフィンランドだって」
涙のお別れシーンに突然現れた青森はだデカいダンボールを持っていた。
「そうだけど、わざわざ千歳空港にいらしたんですか?」
札幌が青森が来た事にびっくりしている
「そうだぞ 海を超えて来たぜ」
あまりにも軽いこれが東北の近所は家族文化!
「いやいや 青函トンネルやろ!」
あまりに ニョロっと現れた青森に戸惑う俺北海道。そんな俺を無視するように青森は続ける。
「あっこれやるよ。あっちも飲兵衛みたいだし」
そう言い持って来たダンボールから田酒を出した。
「あと俺のリンゴも布教してこいよ」
ダンボールの中には青森のリンゴ(多分王林)が入っていた。
ニヤニヤしながららこっちをみる青森に少し救われた気がした。
青森は多分こう言ってる。
“お前らしくやってこい”って
「お前の食べるリンゴ無くなっても知らないからな」
笑いながら俺そう言いながら立って
保安検査場に足を向けた。
「行って来ます!」
俺はあいつらに向けて手を振ったとびきりの笑顔
夜の空港で俺の何かが変わった気がした。
ちなみにリンゴは持ち込めなかった。
すまない青森。