セインテニアの王としてこの国を守り続けてきたのは尊敬する父だった。でもいつからだろうか。その発言や行動に違和感を覚えるようになったのは。
「リオネル王太子様、治療薬が届きました!アゼベ国から調達したゼルゾア病の薬です」
その一報が届いたのはタイムリミットまであと6時間という真夜中のことだった。
治療薬の調達を任せた2人が帰るまでの間でも父の容体は刻一刻と悪化し、いつ命の灯が消えたとしてもおかしくないと言われていたせいか、その報告を聞いて強張っていた肩から少しだけ力を抜くことが出来た。
「そうか、良かった!アッシュとエレノアの2人が戻ったんだな?」
「それが……」
報告に来た兵士は難しい顔をしながら言葉を続けた。
「この薬を届けたのはレトルア騎士団長ダージです」
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