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次の日…
変ですわね。
全然昨日の記憶がありませんわ。
んー…
ま、いっか☆
ベッドの隣を見ると、まだ寝息を立てている旦那様が居る。
全く、お酒なんて飲むから寝坊するのですわ!
私はそんな風に完全に間違った解釈をして、ゼルゼディス様を起こさないようにリビングに降りた。
朝ごはんは野菜たっぷりのシチューとパンだ。
私はお鍋をかき混ぜながらシチューを作る。
その間にパンを適当な大きさに切った。
この世界のパンは固いし、甘みも無くどちらかと言うと塩気が多い。
うーん、いつかパン作りもして、それからパン屋も開きたいですわ!
そんな事を夢見ながら、料理を完成させた。
その頃になって、やっとゼルゼディス様はリビングに現れた。
寝癖のついた髪をそのままに、眠そうな目を擦り、あくびをする。
そんな彼でさえ、私には愛おしかった。
そう、私は彼に好意を抱き始めていたのだ、異性として…
でも、それは言ってはならない。
何故なら、ゼルゼディス様は望んでこの結婚をした訳では無いのだから…
アリアに言われて、無理やり…よね…?
「まぁ、顔でも洗ってシャキッとしてくださいな!」
私はシチューを深皿に盛りながらそう言った。
「…昨日の私の事、いいえ、昨日の事覚えてます…?」
ゼルゼディス様は真剣にそう尋ねる。
「いえ、全然。
何かありまして?」
私はあっけらかんと言う。
「はぁ~…
私の苦労は無かった事になっている訳ですね。
残念です、はい。」
ゼルゼディス様は訳の分からない事を呟いて顔を洗いに向かった。
変な人…
まぁ、そんな訳で2人で朝食を食べた。
「今日は何をしますの?」
「今日は久しぶりに畑に行こうかと…
ほら、お爺さんの事も心配ですし…」
ゼルゼディス様。
「あら、じゃあお爺さんに卵焼きを持っていきましょう♪」
「それは喜ぶでしょうね。
ありがとう、エシャロット。」
と言う訳で、卵焼きを皿に山盛りにして、お爺さんの畑に向かった。
「おぉ…!
ゼルゼディス様、お久しぶりでなぁ!
エシャロット様もよう元気で!」
お爺さんは息子さんと大根を収穫している所だった。
「お爺さんも元気そうで何よりです。」
ゼルゼディス様が嬉しそうに言う。
「卵焼き持ってきましたのよ。」
私が言い、包みを開けると、近所の人たちが匂いに釣られて集まってきた。
私はみんなに卵焼きを振る舞った。
お爺さんは息子さんが出稼ぎから帰ってきたらしく、色々と世話をしてくれるそうで、私とゼルゼディス様はほっとした。
そうして、みんなで卵焼きを食べて楽しいお話に花を咲かせたのだった。
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