テラーノベル
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「あー、疲れた……。ちょっと糖分補給しようかな」
クイズ番組の収録終わり、楽屋に戻った阿部亮平が、ポツリと呟きながらチョコを一粒口に入れた。
そして、カメラも回っていないのに、無意識に「ん〜っ!」と頬に手を当てて幸せそうな顔をした。
その瞬間。
楽屋にいた7人の男たちの理性が弾け飛ぶ音がした。
「……あざとい!!確保案件だ!!」
最初に動いたのは向井康二だ。
「今の顔、俺のフォルダに保存する!!あべちゃん、こっち向いて!」
「康二くんズルい!あべちゃんは僕の抱き枕なの!」
ラウールが長い手足を伸ばし、阿部を背後から捕獲する。
「待て待て。阿部への糖分補給は、甘党の俺の役目だろ」
岩本照がチョコの箱を持って立ちはだかる。
「俺が一番、阿部の求めてる糖度を把握してる」
「ふっ、甘いね」
宮舘涼太が優雅に阿部の手を取る。
「亮平との優雅なティータイムは、このロイヤルな俺にしか務まらないよ」
「……阿部ちゃん」
目黒蓮がスッと間合いを詰め、阿部の逃げ場を塞ぐ。
「俺なら、阿部ちゃんの計算も全部崩して、本音だけで甘えさせてあげられるけど?」
「いやいや、無言で一番落ち着くのは俺らだろ」
渡辺翔太が阿部の肩を掴む。
「同期の絆、ナメんなよ?」
深澤辰哉が反対側の肩を掴んでニヤリと笑う。
「……ちょ、みんな!?どうしたの急に!?」
阿部はパニック状態だ。
自分の計算では、「チョコを食べて休憩する」はずだったのに、なぜかメンバー全員に取り囲まれ、身動きが取れなくなっている。
「誰が一番いいか、今ここで計算してよ阿部ちゃん!」
「俺だよな?」
「俺だろ?」
「あべちゃん!!」
阿部亮平、絶体絶命。
処理しきれない愛の重さに、阿部が「もう無理!」と目を回しかけた、その時だった。
「だーかーらー!!阿部ちゃんは俺のだっつってんだろ!!」
ドカーン!!という効果音がつきそうな勢いで、ピンク色の影が輪の中に飛び込んできた。
佐久間大介だ。
佐久間は、阿部を囲んでいたメンバーたち(特にラウールと康二)を押しのけ、阿部の腰をガシッと抱き寄せた。
「お前ら、往生際が悪いぞ!阿部ちゃんの隣は、俺って相場が決まってんだよ!」
「えー!佐久間くんズルい!」
「共通点ゼロじゃんか!」
「せや!性格も趣味も合わへんやん!」
メンバーからのブーイングに、佐久間はニカッと最強の笑顔で言い返した。
「うるせー!共通点がないからいいんだよ! 凸と凹みたいに、俺ら二人が合わさって初めて最強になるんだから!」
その言葉に、阿部がハッとして佐久間を見る。
佐久間は阿部に向き直ると、その大きな瞳で真っ直ぐに見つめた。
「な、阿部ちゃん。……俺の隣が、一番落ち着くだろ?」
自信満々の問いかけ。
でも、その繋いだ手からは、阿部を誰にも渡したくないという強い熱が伝わってくる。
阿部の心拍数が跳ね上がる。計算も理屈も吹き飛んで、答えは一つしかなかった。
阿部は顔を真っ赤にしながら、こくりと頷いた。
「……うん。……やっぱり、佐久間じゃなきゃダメみたい」
その瞬間、勝負は決した。
「っしゃあ!!見たかお前ら!これがシンメの絆だ!!」
佐久間は阿部をお姫様抱っこ(!)して持ち上げると、高らかに勝利宣言をした。
「うわぁぁぁ!あべさく尊い!!」
「見せつけやがって……!」
「撤収だ撤収!」
メンバーたちが悔しがりながらも、二人の幸せオーラに当てられて散っていく。
佐久間は阿部を降ろさず、そのままソファに座り、阿部を膝の上に乗せた。
「……佐久間、恥ずかしいよ……」
「いいじゃん。……みんなに取られそうで、俺マジで焦ったんだからな」
佐久間が阿部の首筋に顔を埋め、深呼吸する。
「……阿部ちゃんはあざといから、すぐみんなをその気にさせる……」
「……ごめん」
「罰として……今日は俺が、阿部ちゃんの頭の中が真っ白になるくらい、愛してやるから覚悟しろよ?」
「……っ、」
普段は可愛い佐久間が見せる、男の独占欲。
阿部は観念したように目を閉じ、佐久間の首に腕を回した。
「……お手柔らかにお願いします……俺の、王子様」
「んふふ、任せとけ!」
共通点ゼロ、だけど愛の大きさは無限大。
最強のシンメ・あべさくは、誰にも邪魔されない二人だけの世界で、とろけるような甘い時間を過ごすのだった。
コメント
3件
やった~!!ふっかさんも楽しみ!!!
さっくんの愛のことば最高すぎる!!!! あべちゃんあざとい警察逮捕です!! 次が楽しみです!