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6.落としてやる。わたるside
俺に落ちない女なんて居ないって思ってた。
この顔で、ダンスもできる。
話しかければみんな顔を赤くし、毎日話しかけてくるようになる。
でもひとりだけ違った。
ほんとにあの子はなんでなんだよ。
いくら話しかけても冷たいまんま。
軽い返事しかしてくんない。
だから決めたんだ。
絶対に落としてやるって。
別に好きじゃない。
ただほんとに不思議で気になる。
本番が終われば会えなくなる。
それまでがリミットだと思っておれは、またあの子に話しかけた。
『ダンスわかんないとこない?』
教えれる男はモテる。
だから話を聞いてあげて心を開かせる。
『ない。自分で出来る。』
始めてすぎる。こんな子
分かってても教えてって言ってくるやつらばかりなのに。
ほんとに無性に気になって仕方ない。
今まで話しかけてくることがなかった。
でも、
あの子は俺に近づいて、俺の髪を触った。
その瞬間胸が
“ドキッ
となった。
『ど、どうしたの』
『ホコリついてた。』
表情もあんま変えずに言うあの子を見て
おれは1人胸が苦しくなってた。
『ありがと、』
初めての感覚。
なんであいつは何も考えずに急に来たんだ?
気づいたらもうダンスの自主練に戻ってた。
抱きしめたい。
そう感じたのは人生で初めてだった。
だけどその気持ちを認める勇気は俺にはなかった。
一途に人を愛すなんて、
俺にはしょうが合わない
でも、どうしても気になって仕方がなかった。