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そしてたった1人、闘い続けるかつての戦士の生き残り・・・・彼は一体誰なんだろう?


「ねぇ?ヒロさん、恋人はいないの?」

焚き火を囲んで言葉を発したのはゴウだった。

「いますよ・・・。ただしくは【いました】・・・ですけど」「どういうこと?」「ある日、私の村に祀ってある聖なるクリスタルが盗まれてしまったのです」「盗まれた・・・」

「そして、それを盗んだのは・・・・そのクリスタルを守っているはずの・・・・・操られた【カナ】でした」「えっ・・・・」みんなはその言葉に驚いた。「カナの力を狙っている者がいまして・・・・」

「彼女の力って?」「クリスタルを操る力です」「クリスタルを操る力・・・・。たしかに、光になるか、闇になるか・・・・ですね」「この世に魔物が蘇ったのは、クリスタルを守る力が弱まったから・・・・」

「クリスタルを守る力が弱まった・・・。そう言えば父さんが死ぬ前に言っていた。クリスタルの力を戻せって・・・・」「そうです、僕たちの使命はそれぞれの国のクリスタルの力を戻すこと・・・・」「僕たちに与えられたこの剣がなにか意味を表すのですね?」「その通りです。まずはそれぞれが自分の力と剣を上手くコントロールできる修行が必要ですね」ヒロさんは、ゴウを見て言った。「あぁ?修行?そんな面倒臭いことやりたくねぇぜ。俺は、俺だからな」「兄さん・・・」「君ならそう言うと思ってました」「ヒロさん、敵は今までよりもずっと強くなってるんでしょ?俺たちが今のままじゃ勝てる保証はないよな・・・・」「・・・そうですね」「そんな弱気でどうすんだよ!俺は勝てる自信あるぜ」「たまたま、力があってたまたま敵が弱かっただけかもしれません。マサさんのいうとおりです。今の力のままじゃ、命を粗末にするだけです」「・・・・・・」「そんなに急ぐことはありません。私たちがやるべきことを一つ一つこなしていくだけです。そうすれば、自ずと道は開かれるはずです」「・・・・そう言うことなら仕方ねぇな」「ったく、兄さんってば・・・・」「わかったよ。でもまだ集まってないんだろ?」「そうですね。あと2人です。僕たちと同じ使命を受け継いでいるはずです」「・・・・そんな簡単にはいかないみたいだぜ?」

「えっ?」「・・・・来るぜ・・・」

ゴウは、感じているらしい。「誰か追いかけられている。

「ハァハァ」【フフフ】

「(あいつ・・・生きていたんだ)」ケンは、木の陰に隠れて気配を消そうと頑張っていた。【隠れてもムダだ】「・・・・!?」

その敵はもうケンのすぐ近くに来ていた。

「お前が僕の母さんを・・・・」

ケンは勇気を振り絞り、剣を向けた。【ほぉ?お前はあの時の小僧だな?覚えているよ・・・】「な、なんで母さんを!なんで殺したんだよ!!」

【おまえの力が欲しい】「えっ?僕の力?」【そうだ。お前自身が隠し持つ力・・・・】「そ、そんなものないよ!!わ、渡すもんか」「ではせめて、その腰に提げている剣をこちらへ。そうすれば何もしない」「えっ?こ、これは・・・・」【どうした】「嫌だ!これは渡せない!!お前に渡すものなんかない!!」【それじゃあお前の命をいただくだけだ】と、どんどん近づいてくる。

「・・・・・」ケンは走り出した!

「い、一体どうすれば・・・・・」ケンは走り続けた。【ムダだ。お前はもう逃げられない】


「・・・・・・」ケンはもう後ろを振り向かないでおこうと思った。

「(逃げなきゃ殺される!!とにかくいまは逃げなきゃ!!)」そう思った。

しかしその時、彼の脳裏にある言葉が浮かんだ。と言うより、聞こえてきた。


「ケン、戦いなさい」その声は、母親に似ていて・・・・「えっ?母さん?」と思わず呟いてしまった。そして立ちどまり、その声を聞いた。「その剣を抜きなさい」「えっ?でも・・・」

「大丈夫よ。自分を信じなさい」

ケンは、どこからか聞こえてくるその声に反応した。「約束したんだ。母と・・・・。強い男になるって」【小僧、お前死にたいのか?】何かを呟き始めたケン。「そして、必ず生きて戻るって愛する人に誓った」逃げることばかり考えていてその誓いをすっかり忘れてしまっていた。

「僕は、負けない・・・・」


キラリ

ケンの心に、剣が反応した!!

「みんな、こっちだ!!」その頃・・・・、戦士の「気配」を感じたのだろう。

4人は、ケンが魔物に立ち向かう姿を目撃したのだ。


「あいつ・・・・何する気だ?」「し、静かに・・・・」ケンのもつ剣から不思議な力が放たれた!

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