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み お .
それから2ヶ月後────
昼休みになると
真っ先に宇佐美の教室に行こうと、財布片手に階段を下りていたときだ。
「拓海~なに急いでんだ?」
悪友である茅野に呼び止められた。
よく見るとその後ろには取り巻きの男も二人。
最近は関わるのを辞めていたやつらだ。
「…普通に友達誘いに行くだけだけど?」
本当は恋人だと自慢したいが、そんなことを言えばこいつらが宇佐美にナニをするかなんて分かりきっていることだ。
警戒しつつ、通り過ぎようとすると
肩を掴まれ、固まった顔を覗き込まれる。
「お前さぁ、最近付き合い悪くね?」
そのうち言われるだろうとは思っていたが、茅野の機嫌の悪さが掴まれた肩から伝わってくる。
他の男も口を揃えて
「宇佐美ってちんちくりんな男に夢中なんじゃないっすか?」と、宇佐美について聞いてくる。
「なにお前まさか、女好きからホモにジョブチェンジしたとか?だっさww」
「は?」
思わず顔を上げて茅野を睨む。
「え、マジであの陰キャ気に入ってんの?趣味終わってね?」
図星だった。
だけど、他人に宇佐美の悪口を言われるのは、腸が煮えくり返りそうになる。
苛立ちをグッと抑えて「普通だろ」と続ける。
すると、意外なことに急に茅野はギャハギャハと笑いだした。
何がおかしいんだよ、という前に茅野が腹を抑えながら口を開いた。
「もしかして…w 女飽きたから次は男で遊んでみようって感じ?…ああいうのって依存させんの簡単そうだもんなwww」
自分の拳が熱くなり、震える。
だが同時に痛感した。
俺はこういう最低な奴らと関わってきた最低な奴だった。
宇佐美が懐いてくれるから、俺も好きになったから、大切にしようなんて思ってた。
バカだ。
俺も所詮、コイツらと変わらない。
宇佐美のことバカにするな、なんて言えるかっこいい人間でも、立場でもないのだ。
「大体さ、前までこっち側だったお前が変わるわけないもんな」
〝前までこっち側だったお前が変わるわけない〟
その指摘は核心を突いていて、俺はただ情けなくなり、ぐうの音も出なかった。
「どうせただの遊びなんだろ?」
俺は首を横に振れなかった。
すると、茅野は何を思ったのか
「じゃあ、宇佐美に嘘コクして、ついでにヤってこいよ」なんて、無茶苦茶なことを言い出した。
「は…っ?」
「なんだよ?そのためにお前宇佐美みたいな地味なやつのそばに居るんだろ?」
「それ、は…っ、違────」
言いかけたところを遮られるように
「この高校入れたの、誰の口利きのおかげか分かってるよな?」