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20☆☆年ある日を境に平凡な世界がゾンビ世界になった。いつも通りに起きて仕事をしていた。毎日の繰り返しは呆気なく終わった。予告ぐらいしてほしかった。最初は東京に現れた。そこから、一気に大勢の人間を襲い隣の街…隣の県…隣の地方などと広がっていった。気がつけば日本はゾンビによって埋め尽くされていた。もちろん、私が今住んでいる場所も例外ではない。日本を捨て海外に避難するものもいた。海外にはゾンビはまだいなかったみたい。だが、飛行機や船など逃げ場がない場所に紛れていたのかちょっとしたきっかけにより国境を越えて広がっていった。海外は人口が多い分すぐに広がってしまうだろう。私は、海外には行かなかったので問題はなかった。元々国内派だしパスポートは捨ててしまった。テレビをつけた。ニュースしかなかった。天気やドラマなどの番組は無くなった。アニメが無くなってしまったのは悲しかった。まだ、見たいアニメがあったのに…

ニュースでは、ゾンビニュースばかりだった。どのチャンネルをつけても同じ恐怖を放送していた。どれも同じ事を言っており、中には襲われる瞬間が放送されているのもあった。これは、グロいな。今ではそんなニュースも映らなくなった。ずっと、白黒画面がザーと映っているだけだ。スマホでこの状況を誰かに伝えても誰も返ってこない。未読スルーされるばかりだ。既読が付けば希望があったのかもしれない。私が動くかどうかはわからないけど。

こんな世界になった…他にも人間がいるのかはわからない。生きても助からないのかもしれない。生きるのは奇跡と同じ。今、心配すべきなのは…なんだろう。命…家族…友情…恋人…推し…金…家…ご飯…服…寝る場所…

わからない。どれも当てはまらないからかもしれない。当てはまるものがもうないのかもしれない。そんな日でも…

「私は今日も生きている」

私は今ゾンビにはなっていない。ここが安全かはわからない。でも、今はゾンビになっている場合ではない。私にはやるべきことがある。一人の世界では生きていくのは難しい。希望になってほしい。この子が生きるこれからは一人じゃない。私の願いも叶う。はやく貴方にあいたい。

この気持ちを未来の貴方に繋いで思い出を

貴方は今生きていますか。

貴方はどんな世界をみていますか。


一つの日記にそう記されていた。文字がかすんでいる。紙はボロボロになっている。この人はどんな思いで書いたのだろう。どんな事を…どんな生き方を…どんな記録思い出で溢れているのだろう。

この世界は望んだ結末なのだろうか。私は今わからない。そんな日でも…

「私は今を生きている」

あなたと過ごした日々の記録はあたたかい。不思議だ。私には無いものなのにあるべきものだと言っているよう。貴方は毎日不思議をみせた。私は魅せられた。

もう一度名前を呼んでほしい。

貴方にあいたい。

それで十分。

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私が生きるゾンビ世界

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