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本来マタールナによる幻惑は、音の認識も変えられるはずだ。
窒素と認識される幻惑で私と荷物の物音も聞こえないようにしていた。
だというのに、紫髪の男は私の足音に反応していたのだ。
何らかの方法で音の幻惑を見破ったが、私の足音は本来は聞こえないはずということには気付いていなかった。
それでもかなり危ない状況だ。
もし私の幻惑を全て効かなくなっても、一目で私がマタールナを持っているのをわかることのないようにしておきたい。
(荷物を全部入れられる大きいバッグが欲しい…)
荷物の1つであるアルミニウムを変形したり接着させたりなどをして、バッグのような感じにすることはできた。
アルミニウムバッグの中に今まで浮かばせていた物達を入れる。
これでひとまず幻惑の効果が通用しなくても一旦大丈夫になるはずだ。
(さて、ここから遠くてマタールナの実験をしてもバレないような場所に行きたいな〜)
人がいない場所として最初に思い付いたのは、青木ヶ原樹海だ。
しかしあそこは夜間にドローンによるパトロールが行われているため、睡眠で幻惑の効果が切れると見つかるだろう。
元々は人が住んでいたけど今は無人島になっている軍艦島に行くのもいいかもしれない。
ある程度の面積の確保ができて、住宅地もまだ残っている。
だが食料がないから本土から往復して取ってくる必要があるだろう。
(長崎の軍艦島に行ってみるか〜)
攻撃方法がレーザーだけだと心細いため軍艦島に行く途中で、銃などの武器も手に入れたい。
ヤクザなどの暴力団から盗みたいが、まだそういった組織はあるのだろうか。
でも銃の製造方法を知って、材料を用意できれば自作できるかもしれない。
軍艦島に向かう途中で、軍や自衛隊の為の銃を製造している会社に行ってみることにする。
交通手段として、アルミニウムとマタールナを化合させて重力関係なく自在に操作できる性質を利用して空を飛んで移動することが効率良いだろう。
(さっきまで幻惑が見破られてもバレないことを考えていたのに、今は見破られたら手遅れになることを私しようとしてるな…)
何らかの方法で幻惑が見破られたときに私が空を飛んでいたら明らかにマタールナを持っていることがバレる。
(だからといって徒歩で向かうとしても、寝る場所をいちいち探さないといけないんだよな〜。まだ幻惑が見破られることは憶測に過ぎないのに対し、睡眠では幻惑の効果が切れることは本当にそうだから…眠くなる前に早く銃の製造会社と軍艦島に行った方がいいか。)
銅の体積を広げて乗り、私が乗った銅を100mぐらいに上昇させる。
(下を見るだけで漏らしそうなぐらい怖いんだけど…)
昨日の照明が一切点いてない商業施設の中を歩くときなんか比にならないぐらいの恐怖だ。
アルミニウムで命綱的なものを作り、落ちないようにしておく。
(仮に落ちたとしてもこの高さからだと痛みなく即死できると思っておけば、恐怖もなくなる……わけでもなかった。)
武器を製造している会社と軍艦島がある方向へ、私の乗った銅を飛行させた。