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家に帰ってきて、1人で夜ご飯を食べてる時に思った。
昨日、先生と2人で食べた時より寂しい。
そう感じてしまうのは、先生に告白されたからだろうか。
ピンポーン
『ん、』
『えっ、!?先生…』
午後8時すぎ。
こんな夜遅くまで仕事だったの、と心配にもなったけど
なんで先生が家に⋯
「…来ちゃった。笑」
ほんと、罪すぎる。
来ちゃった、なんて。
不意打ちの笑顔が私の心を優しく傷つける。
『中、入りますか?』
「うん。さんきゅ」
・
何をすればいいのか。
先生が来てから口角が緩みっぱなし。
「…なぁ」
『…わかってます。』
わかってる、先生は返事が欲しいんだ。
『私は…』
ピンポーン
『…あ』
「…笑」
・
『え、』
「どーしたよ。早くでな」
『…お兄ちゃん。』
「はっ!?」
『…兄が、帰ってきちゃいました、』
「俺、いるのヤバイよな?」
『…だいぶ、』
「うわぁ、」
『あ!隠れましょ。…クローゼット!』
「…わかったっ!」
なんか、こーゆーのもいいな、
と思ってしまう。
ここで、「妹さんと付き合ってます」
とか言ってもらいたい。
この感情…
・
『…いらっしゃい。』
「全然、開けてくれへんやん!笑」
『そりゃあ、笑』
姫野 康二。
元々は、向井 康二。
そう、義兄なの。
「なぁ、ハグしてもええ?」
『いや、だめだよ。』
「いーやんか。」
『ほんとダメ!ね?』
「あー。彼氏いるんや?」
さすが、勘が鋭い。
そりゃあ、”まだ” 付き合ってないけど。
『そーだよ。もうそろそろ付き合うの。 』
『だから、こーゆーのダメなの。』
言ってしまった。
先生に、聞こえてないといいけど。
「は、ほんま!?」
「どこのどいつや。」
そーだった。お兄ちゃん。
『…それは、言えないよ』
「やったら帰らんで?」
『ほんと勘弁してー』
「いやや」
ちょーめんどくさい人なの。
渡「渡辺翔太です。」
『…先生っ!』
向「はっ!先生ってどーゆーことや」
渡「俺らが付き合ってるんで」
向「え…しょっぴーやんか。」
そう、同じ高校に行ったから、
兄も先生もお互い知ってる。
だから、拗れる。
渡「うわぁ、マジかよ。」
向「えぇ。しょっぴーやったんや。」
『まぁ、』
向「ならええわ。」
『えっ?』
向「しょっぴーなら安心して○○を任せれるっ てことや。」
『なにそれ。笑』
向「お騒がせしましたー。帰るわ。」
お兄ちゃんは、嵐のように来て、嵐のように帰って行った。
『ほんとにすいません!お騒がせして』
「いやいや、なんか面白かったし。笑」
『そこじゃないんですよ、笑』
「わかってるわ。笑」
・
「で?俺はあの続きが知りたいんだけど。」
『…はい。』
『私は、変わりません。』
『ずっと、ず〜と、先生だけがすきです』
「ふふっ。じゃあ俺と付き合って。」
『もちろん 笑』
「よかったぁ、笑」
『緊張してたんですか?笑』
「そりゃあ、するわ。男なんだから」
わたしの、高校からの夢。
やっと、叶えられた。
・
神様、私すごい幸せです。
まだ、終わりたくない。
ずっと、見ていたい夢なの。
こんな日が、ずっと続きますように。
コメント
12件
最高すぎる!! 続き楽しみ!
まみーがとなりにいる横でニヤニヤしながら見た笑 🙃👍🏻 お兄ちゃんこーじやん!さいこう! 付き合ったのうれしいわぁ!🌷🤍
ハッピーエンドですやん!めちゃくちゃ最高です泣 私、正直言ってこういう○○っていう子がいる系苦手だったんですけど、主さんのは全部見てます、!てか、主さんのしか見れません!笑