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おめぇが一番だよ、阿部ちゃん!!!!
ポツ ポツ
蓮「あ、雨降ってきたどうしよ傘持ってきてない」
亮平「そんなこともあろうかと、折り畳み傘持ってきてるから使っていいよ」
蓮「え、マジ!助かる!」
亮平「ふふっどういたしまして」
蓮「あれ?」
亮平「どうしたの?」
目線の先には横断歩道を渡る康二が見えた
だが、康二に突っ込もうとしている大トラックが見えた
俺は咄嗟に
「康二!!!」
と叫びながら走った
「めめ!?」と呼びかける阿部ちゃんを無視して
ただ、遅かった
瞬きをした時にはもう康二は血を流して倒れていた
無我夢中で康二の場所に向かい何度も康二の名前を叫んだ
数分後救急車が来て康二が搬送された
俺は大雨の中何をしたらいいか分からずただ立ち竦んだ
阿部ちゃんが貸し出してくれた傘を放り投げてしまったため全身びしょ濡れだ
亮平「…はい、傘、風邪ひいちゃいけないでしょ」
蓮「阿部ちゃん…ねぇ、俺どうしたらいい…?」
亮平「めめ…康二はきっと大丈夫だから」
蓮「俺がもっと早く気が付けば…」
康二にもしもの事があったらと考え、泣いてしまった
亮平「めめ、めめのせいじゃないから」
そんな俺を阿部ちゃんは優しく包み込んでくれた