「ゲホッ!ゲホッ!」
目が覚めると私は砂浜にいた。そうか、私海で溺れたんだ。
「瞳!大丈夫!?」
みんなが私を見ていた。また心配かけちゃって申し訳ないな。
「大丈夫だよ。ありがとう。」
「如月さんが助けてくれたんだよ。」
「そうなの!?」
また助けてもらっちゃったな。私は颯太さんに言った。
「助けてくださってありがとうございます。」
「あ、いえ。助けられて良かったです」
なぜか颯太さんの顔が少し赤かった。大丈夫かな、熱でもあるのかな。すると紗枝が来て私の耳元で囁いた。
「人工呼吸で助けてくれたんだよ」
それを聞いた瞬間私まで赤くなってしまった。恥ずかしがっている2人を遠目から見ている花恋さんと隼人さんに気づかずに。
その後私達はビーチボールや水をかけ合ったりしてたくさん遊んだ。颯太さんの泳ぎを見て一緒に泳いだりもした。すごく楽しかった。でも私は花恋さんと隼人さんがいきなりすごく仲良くなっていたのに驚いた。話してみて気が合ったのかな。それなら良かった。
「あー、楽しかったね!」
みんなと別れて、紗枝の車で帰っていた。颯太さんは花恋さんに連れられて帰って行った。まぁそりゃそうか。
「にしても如月さんに助けられるのこれで何度目よ。」
「ほんとそうだよね。」
「もう運命なんじゃない?」
「だといいな。」
私達はそんな話をしていた。
その日の夜。お風呂に入って寝る準備をしていると携帯の着信音が鳴った。
「今日は楽しかったですね。明日会えますか?話したいことがあるんです。」
颯太さんからだった。
「もちろんです。」
そう返して話が気になりながらも疲れたし早めに寝た。
翌日。私達は公園で話すことになった。今日もオシャレをして30分前から颯太さんを待つ。颯太さんは10分前に来てくれた。でも何だか浮かなそうな顔をしている。
「お待たせしてしまいすいません。」
「そんなに待ってませんよ」
私はとびきりの笑顔でそう言った。会いに来てくれただけでも嬉しいし!
「それより大丈夫ですか?なんか元気ないように見えますけど。」
すると颯太さんは私の目を真っ直ぐに見て話し始めた。
「瞳さんにお話したいことが2つあります。」
「1つ目は両親の手伝いをしに半年間海外に行くことです。」
「え…?」
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