あれから1年経ってマンションにいるんだけど、、、なんか騒がしいな。
って思ったら今日11月7日じゃん!
とりあえず今は避難誘導の最中っぽいな。
一応私は未就学児だしメディアに顔は出してないから速攻で身バレなんてことはない、、、はず。
お、静かになってきたね。
そろそろ出ようかしら。
『あら、これはどういう状況かしら』
「えっ、一般人!?子供!!??」
『何かあったのかしら?』
「爆弾がここに仕掛けられているんだ。さ、速くここから離れなきゃ」
電話口から怒声が聞こえてるけど、、、。
ピッ
『あ』
「あ。っ、逃げろ!」
とりあえず走っている他の隊員は階段下に放り込んで逃して、、、。
「ゴリラ、、、???」ボソッ
ん?誰がゴリラって?
そして萩原さんと私は間に合わなそうだから防火加工した扉つけてる部屋に逃げ込めば死にはしないでしょ。
ギュ
「絶対に死なせないからっ」
ドォーン
『っ、っつぅ』
萩原さんが壁になってるのに爆風熱っ!
萩原さん力抜けたから気絶したのかな。
携帯身につけててよかったぁ。
『怪我人一名、ペットの家で看病するから準備と移動の手伝いお願い、っと。とりあえず腕から脱出しないと。っしょ、と』
さすが鍛えてる成人男性、普通の人よりも重い。
しかも私、多少鍛えてるとは言え5歳児。
前世の時よりずっと重く感じるなぁ。
「お嬢様!」
あ、霊きた。
『あら、ベランダから来たのね。怪我人は彼よ。火傷、、、と骨折もしてるかもだから丁寧にね。この子ペットにするかもだし後遺症はなるべく無いように』
「はっ」
片手で持ち上げやがった、、、。
まぁ私も両手とはいえ大人を下にぶん投げたけど。
え?本当に5歳児かって?
だから言ってるでしょう、多少鍛えてると。
『それじゃ行きましょ』
「はい」
ピョンッバサッ
自家製ハンググライダー常備しておいてよかった。
スタットコトコ
『ただいま』
あ、盗一だ。
「おかえりなさい、ご主人様」
『、、、その呼び方はやめてと言わなかったかしら』
本当何回もやめてって言ってるんだけどなぁ。
「忠犬が飼い主をご主人様と言って何が悪いんですか?」
そう言われたら何も言えないじゃない。
全く、うちの忠犬は策士ね。
『、、、もう好きにして。霊、医者は?』
「既に待機させ、怪我人を連れて行かせました」
『そう。すぐに目を覚ましても3日は言い訳でも睡眠薬でもなんでも使って寝かせときなさい』
「、なぜ?」
、、、本当はこういう事言うと霊が反応するから言いたくないんだけど、、、仕方ないか。
焦らして焦らして飴をちょっと与えたら霊は更に心酔してくるからなぁ。
霊にとって私のこのモードは飴みたいなもんだし。
『彼のこと、気に入ったの。このまま3日顔を出さなければ確実に彼は二階級特進するでしょう?そうすれば彼の居場所はここしかなくなる。私はね、意外と欲しいものを手に入れる為に手段を選ばないの』
「!それでこそ我が主、我がご主人様。貴女は本当に狡い御方だ」
あぁ、やっぱり興奮した。
霊ってば、普段は無表情なのにこういう時は目を細め、視線に熱が篭り口元を緩ませて頬を染めうっとりするんだよなぁ。
霊普通に顔いいんだから街中でしたら周りの人がバッタバッタ倒れてくよ。
『私の為にこれからもよろしくね』
「えぇ、当たり前です。貴女の為なら例え汚水も死肉も啜ってでも、なんでもやります」
流石にそこまでこき使わないからね!?
『あら、私が貴方にそんな事させるわけがないじゃない。私のものなんだから、ちゃんと大切に扱うわよ』
「あぁ、ご主人様は本当にお優しい。私はご主人様のもの。心も身体も、全て」
『Good boy。さ、そろそろ切り替えて。彼の様子を見に行くわよ』
「はっ」
トコトコ
「、一応あの男の素性を調べたんですが、、、いりますか?」
何も言ってないのに、、、こんな短時間で調べ上げてくるなんて。
確かに帰ってる途中で携帯弄ってるなぁ、とは思ったけど調べてたのね。
『えぇ、ありがとね。あ、そうだ。霊、変装術習いたがってたでしょう?盗一に教えてもらいなさい。盗一も霊からマナーとかを教えてもらってるみたいだし』
「「了解致しました」」
『あら、話している内についたわね』
ガチャ
『彼の容態は?』
「背中、両二の腕、火傷と裂傷。骨折なし。背中重傷、死にはしない」
よかった、骨折はしてないみたい。
背中重傷か、、、治るまでとか言ったら余裕で3日稼げるな。
『そう、ありがとね。わざわざここまで来てもらって』
「彩とは友達。というか、ここ専属、やりたい」
『貴女がそう言うなら雇いましょう。貴女の腕は確かだし、そろそろ専属の医者が欲しかったの』
信頼性も必要だったから音無がなってくれて嬉しいな。
「やった(*^ω^*)」
「ん、んん? 」
『あら、起きたの?』
「き、みは、、、っ!爆弾がっ」
「大丈夫。ここ、安全」
『ここは私の家よ。崩落が始まっていてあそこで救助を待ってたら生き埋めになるところだったから』
嘘は言ってない。
本当にあそこに居たままだったら生き埋めになってたもん。
「そっか。ありがとね」
『怪我してるんだし寝て休みなさい。なんか要望があったら音無に言えばいいわ』
「音無、私。よろしく」
「わか、た、、、」
スヤァ
『それじゃ彼の様子も見れたしそろそろ帰りましょう』
トコトコ
、、、一応萩原さんを保護してるって警察に伝えよっかな。
子供の虚言だと一蹴してくれるだろうし、後々ちゃんと報告したと言えるから。
え?狡い?
別にいいでしょ、手に入れるためには狡賢くならなきゃ。
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