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「フンフンフフンフンフンフン♪」
ルイがウキウキしながらスキップをしている。はぁ、なんて素敵な日なんだろう!今日からルイと私は正式な恋人なの!あぁ、嬉しすぎる……
「ねぇ、エナ!これから僕たちがする楽しいことの予定をたてようよー!この国にある宝石の森に行ったり、隣のお菓子の国に行ったり……」
私はルイの可愛さにクスクス笑う。普段のルイは可愛い感じだけど本当はとーってもかっこいいんだよね〜。私がニコニコしていると、ルイは急にハッとして、
「エナ!僕、この後競馬の練習があるんだった!だから、とりあえず自分の部屋に戻っていて!2時間くらいで終わるから!」
「え、ええ。良いわよ」
ルイの急な予定にビックリはしたけれど、同時に仕方がないなとおもった。何故なら……ルイは王子様だもんね。仕方ない仕方ない!ん?何かガサガサ聞こえるな……
「ササキエナ!あなたは何者よ?!」
おー………誰?金色に輝く髪はクルクルの巻き毛で、目はキュッと釣り上がった女性。私より背が低く、小太りだ。左手にはマカロン2個と、右手にはクッキー5個を持っていた。デブの特徴……なんて言ったらだめよ!私は顔を顰めながら、
「こっちが聞きたいわ。あなたが誰よ?何口にお菓子を頬張っているの?行儀悪いわね。」
と嫌味っぱく言った。
「まぁ!なんて失礼な方なのかしら!本当、癪に触るわ〜!私の名前は、ヴァネッサ・セインよ。私の輝く美しさにぴったりの名前ね〜。で、あなたは?」
くs……いや、冷静に冷静に。平静を保つのよ、エナ!こんなちんちくりんのデブに負けないで!
「私は佐々木絵奈。ルイの婚約者、恋人よ。」
その瞬間ヴァネッサさん(?)の顔が真っ青になり、
「あなたが私の泥棒猫ね!私の恋人を奪いやがって!許せない許せない!あんたのことなんか消してやるわ!覚悟しておきなさい!この野郎!」
え?この人、元々ルイの恋人だったの?そんな……展開についていけない。まさか、ルイは本当は優しくない?