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【能力者】 継接我楽
【能力】 ODDS&ENDS
《タイプ:擬態型》
【能力】 右手で触れた相手の体の部位と
自分の体の部位を交換する能力。
【以下、細菌達の記録】
「「「ありがとうございました!!!!!」」」
試合が終わり、草野球チームの選手達は
みな握手をした。パンダは眠っていたので
シリアスブレイカーがおぶっていた。
「くそッ、結局今回もパンダを完封できなか
ったぜ ……..!!!パンダが起きたら伝えてくれ!!!次はお前の《パンダヒーロー》を撃ち破
ってみせるってなぁ!!!」
試合に勝ったはずの剛田大巨人は悔しそうに言った。
パンダが眠った後もどろり達草野球チームは奮闘した。
しかし、キャッチャーがパンダから素人の
どろりに交代したことで投手の
シリアスブレイカーが本気で投げれず、結局
33対4でどろり達はコールド負けしてしまった。
「すいません、シリアスブレイカー先輩
、僕達が不甲斐ないばかりに。」
どろりはシリアスブレイカーに申し訳なさそうに言った。
「何!!楽しかったから良かったさ!!!
《ボランティア部》の皆、今日はありがシリアスッ!!!!」
シリアスブレイカーは眠っているパンダを
おぶりながらそう言った。
「拙者も、まだまだ修行が足りないで
ござるな……。」
川中島は不甲斐なさそうに言った。
「いやー☆すごかったよー川中島!!あのピッチャーの豪速球を居合切りで真っ二つにしちゃうんだもの!!!結局ファール扱いだったけどね!!」
人生で生まれて始めてホームランを打った
表裏一体は笑いながら言った。
どろり、海街、表裏一体、シリアスブレイカー、パンダ、川中島の6人は帰り道を一緒に歩いていた。
「《独りんぼエンヴィー》。」
少女のような囁き声が聞こえたような気がした。
はじめに異変に気づいたのはどろりだった。
「…….なぁ、この道変じゃないか?さっきから通行人が一人もいない。」
それを聞いて、表裏一体がスマホを取り出した。
「おかしい、ここ…..電話もwi-fiもGoogle
マップも 使えない。……これって。」
表裏一体は最悪の事態を予想した。そして
表裏一体の予想は最悪なことに当たっていた。
「……ああ、まずいな。俺と同じ空間系の
能力者の仕業だ。」
海街が深刻な顔で言った。
その時だった。
【腹に響くような重低音】
気がつくとどろりは暗い暗い山の中にいた。
あたりは湿った腐葉土の匂いがし、鈴虫の声のような音が響いていた。
「…….!!!なんだここは!?山の中!!?おい、
海街ッ!!!表裏一体!!!いるなら返事をしろ!!!!」
どろりは大声を出した。どろりは辺りを警戒しながら考えた。
(なんだ!!?空間系の能力者!!?いつだ!!?いつ
能力を発動された!!?目的はなんだ!!?他の奴らは無事なのか!!?)
その時、木々の間を素早くすり抜けて人影のようなものが 近づいてくるのをどろりは
察知した。
「ガルルルルルルルアアア!!!!!!!」
猛獣のような叫び声、どろりは急いで避けた。そしてどろりは息を潜めて
その人影が何者かを探ろうとした。
【何かが爆ぜたような音】
「…..おかしいな、さっき声が聞こえた気がしたんだがなぁ。燐墓ォ!!!」
「…….ここにいるよ、我楽。」
どろりは静かに息を殺しながら耳をそばだてた。あたりが暗くて姿は見えないがその声は
敵の草野球チームにいた男女二人の声だった。
「今回の獲物はあと何人だ?」
荒々しい声で我楽と呼ばれる男は聞いた。
「さっきの日本刀の子、死んじゃったから
あと五人だよ。」
鈴のような声で燐墓と呼ばれる少女は囁いた。
(日本刀…..まさか川中島のことか!!?俺たちはこいつらに嵌められたのか…..!!!)
声を殺しながら、どろりは二人の隙を伺った。
「いいレア素材が手に入ったぜ…….!!!
《ギガンティックO.T.N》!!!!抜刀……!!!!」
そう言って我楽は自らの男性器を大剣に変えてみせた!!!!
「そぉらぁぁぁあ!!!!!!!!!!!」
そう言って我楽は山の中の木に向かい大剣を振りかざした。
木は真っ二つになった。
木が倒れ大きな音がなった。
もし、その場にどろりがいたら、どろりは木に押し潰されて死んでいただろう。しかしどろりは我楽達の真横の方角に潜伏していたため死を免れた。
(あの男…….川中島の能力を使った…..!?
どういうことだ……コピー系の能力者か!!?)
どろりは潜伏しながらも彼らの隙を伺った。
そして隙をみてメルトで彼ら二人を溶かして消す つもりだった。しかし彼らはこちらに気付いてはいないものの警戒を怠っていなかった。 どろりはもしここから一歩でも動けば 彼らに殺されるであろうことを肌で感じていた。
「やっぱ探知系の能力が欲しいよなぁ。
どろり….だっけ?アイツが探知系の能力なら いいんだがなぁ。他の奴らも能力はいいが
俺の《ODDS&ENDS 》で交換できないからなぁ…勿体無ぇよなぁ…..。」
「大丈夫だよ。あの子達はもう私の《独りんぼエンヴィー》から逃げられない。一人ずつ見つけて殺せばいいよ。鬼ごっこだね。
楽しみ。」
燐墓はくすくすと鈴のような声で笑った。
暗闇で表情は見えなかったがその声色からはとてつもない殺意を感じた。
「俺は空から奴らを探す。燐墓、お前は能力で姿を 消しながら奴らを追い詰めろ。
….《天使の翼。》」
我楽がそう言うとバサッバサッっと大きな翼がはばたくような音がした。そして我楽は
夜空へと飛んでいった。
「奴らが合流して連携する前にころさなきゃ。《独りんぼエンヴィー》。」
そう言って燐墓は姿を消した。
どろりは周囲を警戒した。そして、彼らの気配がないことを確認すると匍匐前進で進み出した。
(どうやら追い込まれたようだな….。だが…….この 状況、考えようによっては悪くない。奴らが用意したこの暗闇のおかげで
他の奴らに僕が《メルト》を使うところは 見られない。アイツらは人殺しを楽しむ
かなしいやつらだ。なら躊躇なく《メルト》で溶かせる 。)
そう思い静かに笑いながら妖怪沢どろりは
匍匐前進で夜の山の中を音もなく進んだ。
(最後まで読んでくださりありがとうございました。)