テラーノベル
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『これは狂気満ちた愛のカタチ』
SIXTH LOVE 愛の為に受け入れる
コンコンッ。ガチャッ。
『おはよう。ラト。』
『主様、おはようございます。わざわざ来てくれたんですか?』
『うん。そうだよ。』
『嬉しいです。1日の始まりに一番に会えて。』
『私もだよ、ラト。』
私はラトの頭を撫でる。
『主様、お願いがあります。』
『なぁに?』
『主様は…私のことを絶対に裏切らないで下さいね。』
『……。』
全て見透かしているようなその瞳。
裏切ったら私は彼にきっと殺されてしまうかもしれない。だけど、それでも構わない。
執事のみんなが傷付かないのなら。
『…もちろん。裏切らないよ。』
『フフッ♪約束ですよ。』
『うん、約束。』
小指を絡めて指切り交わした。偽りの指切りを。
『さっ、朝ごはん食べに行こう。』
『はい。』
手を繋いで階段を上がる。
朝食を食べ終わった私は執事のみんなに呼び出された。
『どうしたの?みんな、早くラトの所に行かないと……。』
『ラトなら今庭にいる。流石にワインセラーからここまで声は聞こえないだろ。主様、しっかりしてくれ。ラトに感化されてるんだろ?それなら今すぐやめろ。』
『…何言ってるのボスキ私はただラトのことを好きで…。』
『違いますよね?主様は我々の為にラト君に嘘をついているだけですよね?』
『…それがみんなの為なの。ラトを受け入れないとみんなが死ぬことになるんだよ…?
そんなの私嫌だよ。それなら私がラトの望むままの姿で居た方がみんなに害が及ばなくて済むの。』
『主様……っ。』
『もしそれで私が殺されるなら…それでも構わない…。』
『…!そんなことはさせません!絶対に…っ。』
『ベリアン…。わかってよ、私の気持ちを。みんなのこと守りたいの。』
『……俺は反対だ。もし、ラトが主様に牙を剥くようなら俺は絶対に容赦しない。』
バタンッ!
『ボスキ君の言う通りですよ、主様。危険過ぎます。』
『…とにかく私はみんなのこと守りたいの。
私の意思は変わらない。私はラトの愛を受け入れる。ただそれだけ。』
私はワインセラーを後にする。
バタンッ。
『主様……。』
殺されるかもしれないというのも分かってる。でも…これしかない。私がラトの為にできること。愛の為なら彼は容赦なく私やみんなのことを壊す。私は彼のことを受け入れる覚悟がある。全てを受け入れる覚悟が。
庭にて。
『あれ…ラト?どこ行ったんだろ…。』
『ここですよ、主様。』
ラトは屋根の上に乗り私に手を振る。
『な、なんでそんな所に?』
『すみません、主様を驚かせたくて。』
『早く降りてきて、危ないから。』
『はい。』
ラトは器用に木を伝って私のところに来る。
『お待たせしました、主様。』
『びっくりしたなぁ…。怪我してない? 』
『えぇ。何ともありません。それより主様、さっきありの行列を見かけたんです。一緒に見ましょう?』
『うん、いいよ。』
私は知らなかった。この愛を偽り、彼を騙してたこと…既に彼は気付いていること。
次回
SEVENTH LOVE それも愛だから…
コメント
2件
ありがとうございます偽りの愛で守るって素敵で残酷でなんとも言えない感じで好きです