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「これだけあれば、自分一人で自由にキャンプとか出来るよな」
確かに。
あと雨具と靴を買って貰う予定と言っていたけれど、単なるキャンプなら、この状態でも十分出来るだろう。
「確かに出来るのだ。でも試しに寝袋とかマットとか全部装備してみたら、かなり重くなったのだ。だから1人で行くなら、車かバイクが無いと辛いのだ。それにキャンプは、皆でやった方が楽しいと思うのだ」
確かにそうだなと僕も思う。
せめて彩香さんと2人とか。
あれ、どうして他の人ではなく、彩香さんが真っ先に思い浮かんだのだろう。
美洋さんでも、未亜さんでも、亜里砂さんでもいいのに。
やっぱり一番付き合いが長いからかな。
席も、いつも前後の関係だし。
「そこで今、ごまかしが入ったのだ」
うん?
ちょっと厳しい、亜里砂さんの台詞。
周りを見回してみて思う。
亜里砂さんの台詞は、どうやら僕に向けられたようだ。
でも、どういう事だろう。
「ごまかしというのは、ちょっと厳しいのです。表層意識は気づいていない、もしくは、気づかないふりをしているのです」
未亜さんが、今度は間違いなく、僕と亜里砂さんに対してそう言った。
気づいていない、気づかないふり?
何の事だろう。
「でも、微妙に腹が立つので、悠はマーラウのプリン、被害者3人分の刑に処すのです」
何だそりゃ。
それに被害者が3人って、誰と誰と誰だろう?
それにマーラウのプリン。何か、未亜さんに前にも言われたような気がする。
あれは、何の時だっただろうか。
「まあ、今の悠は気づいていないみたいだから、とりあえず執行猶予にはしてやっとけ」
川俣先輩まで。
「先輩は、読んだのですか」
先輩は肩をすくめた。
「読まなくても、だいたいわかるさ。でもこういうのは本来デリケートな問題だから、焦らせたらまずいだろ。悠がじっくり考えて、答を自分で出すまで、待つしか無い訳だ」
「何か、青春していますね」
先生がそう言った後、付け加える。
「ただ、取り敢えずテントは片付けましょう。使い勝手とかもわかりましたしね」
そんな訳で、僕達はテントの片付けに入る。
「テントはともかく、バーナーの方は練習が必要そうだな」
「そうですね。固形燃料を買ってきて、皆で練習をしましょう」
もう普通の会話に戻っている。
でも僕は気になっていた。
亜里砂さん、そして未亜さんは、何を言っていたのだろう。
今の僕には、やっぱりわからない。