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先輩

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先輩

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2026年01月12日

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🍠×🐱


学パロ


暴力、 盗撮表現あり


ちょっと🔞


🍠くんだいぶクズ設定



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🐱side



最初に惹かれたのは声だった。


入学してすぐの春。

中庭で誰かが歌っていた。


柔らかくて、 少し低くて、 耳に残る声。



——それがケビン先輩だった。









ケ )迷ってる? 校舎こっちだよ



そう声をかけられたとき、

歌っていた人と同じだと気づいて心臓が跳ねた。


笑顔が優しくて、

話し方も穏やかで、

困ってる人を放っておかない。


人一倍やさしい人。


気づいたらずっと目で追ってた。




告白したのは夏前。


断られると思ってた。

先輩だし、人気者だし、俺男だし。



勇 )……俺、先輩のこと好きです



一瞬の沈黙のあと先輩は困ったように笑った。



ケ )そんなふうに見てたんだ


勇 )……ごめんなさい


ケ )謝らなくていいよ



頭をぽんと撫でられる。



ケ )大事にするから


       付き合おうか



夢みたいだった。




付き合い始めた最初の頃は全部が甘かった。



ケ )今日なに食べたい?



       寒くない?

       無理しなくていいからね



手を引かれるのも、

抱き寄せられるのも、

全部が“大切にされてる”感じがした。



(好きになってよかった)



本気でそう思ってた。




違和感は少しずつだった。



ケ )その友達あんまり好きじゃないな


       僕といるときはスマホ見ないで



優しい声で言われるから最初は気づかなかった。



ケ )勇馬のためだよ


       心配してるだけ



そう言われると何も言えなくなる。




初めて殴られたのは俺が返事をしなかった夜。


頬が熱くなった。



勇 )……ごめん


ケ )調子に乗るからだよ



すぐに抱きしめられた。



ケ )ごめんね


       でも、好きだから



混乱したままその腕から抜け出せなかった。




それからは普通になった。


殴られるのも。

怒鳴られるのも。



ケ )言うこと聞けばいいんだよ。


       勇馬は僕のだから



先輩のスマホには俺の知らない俺がたくさん入ってる。


眠ってる顔。

縋るみたいに掴んだ手。

声を出さないように唇を噛んでる瞬間。



勇 )消してください


ケ )ダメ


勇 )……なんでですか


ケ )可愛いから



それだけ。


奪われてるのに、

否定されてるのに、

離れられない。




理由はたった一つだった。


たまに、

本当にたまに。


あの頃の先輩が戻る。



ケ )……痛くした?


      ごめんね、怖かったよね



額に口づけられて背中を撫でられる。



ケ )俺、ちゃんと好きだよ


       勇馬は特別



その瞬間だけ世界が優しくなる。



(……やっぱりこの人しかいない)



そう思ってしまう自分が一番怖かった。




ある日、先輩のスマホが机に置きっぱなしだった。


画面が光る。


そこに映っていたのは俺。


目が潤んで、

逃げられない顔をした俺。


ーそれでも。


スマホを伏せて何も見なかったことにした。


だって最初に見たのはあのやさしい先輩だったから。


歌声がきれいで笑顔があたたかくて。




その記憶が今も俺を縛っている。




















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