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俺は昔、「優しさ」だった。
パカッ
トッ
水風船みたいなものから一人の男の人が出てきた。
優しさ 「どこだここは?」
優しさが周りを見てみると大きな扉があった。
優しさ (ここにいると暗いし、一旦外に出よう。)
そう思い、優しさは大きな扉を開けて外に出た。
そこにはパソコンがあった。
優しさ (なんだあのパソコン?あやしいな…。)
優しさはパソコンには触らず、前の方へ歩き始めた。
優しさ (なんか建物みたいなところないか?)
そう思いながら数分ぐらい歩き始めていると小屋みたいなのがあった。
優しさ (足も疲れてきたし一旦ここに入らせてもらおう。)
そう思い、優しさは小屋の扉を開けた。
優しさ 「こんにちは。誰いますか?」
なにも返事は帰ってこなかった。
優しさ (誰もいないのか?いないんだったら入らない方がいいか?)
優しさは小屋から出ようとしたが少しふらついてしまった。
優しさ (疲れてるな。少しだけお邪魔させてもらおう。)
そう思い、再び小屋の中に入った。
小屋の中にはソファーや机、ベッドがあった。
優しさはソファーの上に座った。
優しさ (はー。疲れたな。なんか眠くなってきた。少しだけ寝よう。)
そう思い、優しさはソファーの上に横になった。
1時間後
何か温かいものが優しさの唇に当たった。
優しさ 「ん?」
優しさが目を開けてみるとそこには人の顔が近くにあった。
優しさ 「うぇ!?」
優しさは起き上がった。
??? 「あっ。起きちゃった。」
優しさ (え?今何が起きた?この人とキスした気がするが気のせいか?)
優しさが混乱していると男の人は喋り始めた。
??? 「いや。ごめん。勝手にキスして…。でも君が勝手に小屋のなかに入って来てそんな無防備に寝てるからキスしたんだよ。まぁ、それだけで『キスする』っていうのはおかしいけど。」
優しさ 「えっ…。いや…。俺もすみません。」
話し終わると静かな空気が流れた。
優しさ (なんか話さないと。名前とか聞こう。)
優しさ 「俺『優しさ』っていう名前なんですけど、あなたの名前って何て言うんですか?」
嫉妬 「俺は『嫉妬』っていう名前です。」
優しさ 「嫉妬さん。」
嫉妬 「呼び捨てでいいよ。俺も呼び捨てでいくから。」
優しさ 「…!はい!」
優しさ (いい人だな。)
そんなことを思っていると、嫉妬が前のめりになって優しさの顔の近くまで顔をよせた。
嫉妬 「それでね。俺、いろんな人に嫉妬しちゃうからヤバイことにならないように君に僕の穴を埋めてもらいたいんだけどできるかな?」
優しさ (え?どういうこと?)
優しさが混乱しているとそれを察して嫉妬が話を始めた。
嫉妬 「簡単なことだよ。優しさには友達ごっこや恋人ごっこをしてくれればいいだけ。やってくれる?」
優しさ (どうしよう?でも俺、これからなにするか決まってないしいいよな?)
優しさ 「俺のできることだったら何でもするよ。」
嫉妬 「ありがとう。」
そう言って、嫉妬は優しさにキスをした。
優しさ (んっ!?なんだこれ?口の中に嫉妬の舌が入って…。)
グチッ
グチュッ
優しさ 「ぷはっ!」
嫉妬 「これからこういうことをするからよろしく。」
そう言って嫉妬はまた優しさの口に舌を入れた。
1週間後
優しさ (嫉妬まだか?この一週間恋人ごっこしたり友達ごっこしてきたけれど、よく、嫉妬は外に出掛けるんだよな。なんかあるのか?)
そう思っていると嫉妬が帰ってきた。
優しさ 「おかえり。」
そう言って、嫉妬のそばにいくと嫉妬は座り込んでいた。
優しさ 「どうした?体調が悪いのか?」
嫉妬 「俺、『嫉妬』にはなりたくなかった。」
優しさ 「え?」
嫉妬 「何で俺だけこんな思いしなきゃいけないの?ずっと辛かった。嫉妬ばっかりして優しさに頼んで、恋人ごっこしたり友達ごっこしたりしてくれたけど満足はできなかった。だって本当の友達、恋人じゃないから!」
嫉妬の周りには黒い霧みたいなものが渦巻いていた。
優しさが手を伸ばしたが弾き返されてしまった。
優しさ (どうしよう?)
嫉妬 「ごめんね。俺がこんなで。優しさにはもうちょっといい人がいてくれればよかったのに。」
黒い霧みたいなものが増え出した。
優しさ (早く元気にしてあげないと。そうだ!)
優しさはポケットの中から紫色のグミみたいなものを取った。
優しさ (この薬はここの小屋の中にあってなんとなくポケットの中に入れてたけど、本によるとすべてを忘れる薬らしい。だから俺のことも…。いや。俺のことなんてどうでもいい。早く飲ませないと。)
そう思い、優しさは口の中に薬を入れた。
優しさ (これで口移しをしよう。手でやると飲み込んでくれないかもしれないし。)
優しさは顔を近付けようとしたが黒い霧みたいなものが邪魔で顔を近付けられなかった。
優しさ (お願い。)
優しさは手をバタバタさせ、黒い霧みたいなものを追い払った。
優しさ (よし!なんとか追い払った。)
優しさは自分の唇を嫉妬の唇に引き寄せた。
優しさ (バイバイ。)
嫉妬は薬を飲み込んだ。
すると、嫉妬はバタッと倒れた。
優しさ (死んでないよな。…。出よう。)
優しさは小屋から出た。