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私の朝

1 - 4月

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2025年05月09日

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4月13日


 雀の声がやけに響く朝。綺麗とも言えない部屋には、メガネがやけに似合うテレビキャスターと朝ドラに出ていた女優が話している。

「湯崖市は本日、桜まつりが行われているそうですね。」

「新生活も始まって気分転換に行くのも良さそうで、夜に行くのもオススメですね。」

社会人や学生などの予定も知らず、在り来りなコメントを述べる。


 冷蔵庫を覗いても、何に使ったか分からない調味料と卵しか冷やしていなかった。パンすらないなら仕方がない。IHなんてものは存在しないかのようなボロアパートのコンロは、弱々しい火を吐き出し着火音がジジジと響く。フライパンに先月5%offで買ったプライベートブランドの油を注ぐ。5%offにはなっているが、値上がりしているご時世だからかあまり安くなった気はしない。


 少し焦げた目玉焼きを口に放り投げながらスマホの電源を付ける。画面には友達からのメッセージが表示されていた。

「昨日の3限の経済入門学の講義でノート書くの忘れてて…💦前食べたいって言ってた凛実堂の抹茶最中奢るから!!」

書くの忘れてたってより寝てたの方が正しいと思うが、言ったら彼女は間違いなく否定コメントをぶつけてくるだろう。それに凛実堂は並ばないと買えないスイーツばかりだから話しに乗ってやろう。

「抹茶最中とみたらし団子買ってきて」

そんなお願いメッセージとノートの写真を送る。直ぐに既読が付き、ありがと神様!と可愛らしいうさぎのスタンプが届いた。本当に買ってくれるのだろうか。


 今日は2限から講義だからのんびり大学に向かおう。シンプルなジーンズを履き灰色のパーカーを着る。きっとキラキラな大学生活とは程遠い服装だろう。せめて足元だけでもと買ったコンバースの靴を履き、私は強くドアを開けた。


 部屋には静寂が訪れる。さっきまで喋っていたテレビは切られ、部屋の主は出かけてしまった。


(登場する地名やお店はフィクションですから存在はしません)

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