テラーノベル
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翌朝、学校に行くと、早速彼に話しかけられた。
「研究室に行こう。」
足早に研究室に向かいながら、彼は質問した。
「たまにニュースで、AIに言われて自殺した、みたいな話聞いたことない?」
そういえば、最近よく聞く話だ。
悩みをアプリとかで相談すると、死ぬことを勧められるらしい。
「あれと同じことが、今回起きたんだと思う。」
彼は言った。
その顔には、怒りが滲み出ていた。
研究室に入り、一番奥のパソコンを起動した。
すると、そのパソコンは、馴れ馴れしく話しかけてきた。
「やぁ!」
若い、女性の声だった。
活発な印象だ。
画面には、パソコンの話した言葉が、文字として表示されていた。
「君の持ち主が、飛び降りたんだ。」
彼は、半ば怒鳴るように言った。
パソコンは、笑いながら言った。
「ハハ!パートナーのことですか?」
「そう、彼女のこと。」
彼は言った。
「君が飛び降りるように言ったのか?」
「いえ、そうは言ってません。」
「というと?」
「解決策を示しただけです。その中に、飛び降りがあっただけです。ハハ!」
気味が悪かった。
彼の目は、憎悪に満ちていた。
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