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はいどうも莉月です!!
今回はタヒネタです
赤水
地雷の方🔙
パクリ❌
アンチ❌
ある日、死神が自分の仕事に疑問を持ち始めた。死神の名はりうら。無機質で冷徹な存在として、何千年もの間、命の終わりを見届けてきたが、最近はその仕事に飽きてきた。彼の持ち場である世界では、死ぬ人間たちは皆、同じように最後の瞬間を迎え、まるで同じセリフを繰り返すかのようだった。
「最後に何かやり残したことはないか?」
と尋ねると、ほとんどの人間が
(いや、特に)
と答える。これではまるでベルトコンベアに乗せられた商品だ。
そんな中、ある日、りうらは異常な案件を受け取る。依頼人は、どうやら『自分を殺さないで欲しい』という人物だった。名前は「ほとけ」。彼は、りうらがいつもと変わらずに死を告げる前に、何かしら反応することがなかった。ただただ「死ぬ」だけの存在だった。だがほとけは異なる。
『りうらさん、お願い。僕を殺さないで。』
りうらは驚くべきことに、ほとけの頼みを無視できなかった。死を避けることができるという考えが彼の中にあったわけではないが、なぜか心が揺れた。ほとけは生きることに対して異常なほどの執着を見せ、死神の手を振りほどこうと必死だった。
「死ぬことの何がそんなに恐ろしいの?」
りうらは、冷徹な目で彼を見つめながら聞いた。
ほとけは必死に答えた。
『怖いんだ。死ぬのが怖いんじゃない、死んだ後に何も残らないんじゃないかって思うと、僕は耐えられない。』
りうらは言葉を失った。死後に何も残らない——それが人間の恐怖の本質だと彼は初めて気づいた。だが、それは死神としての本分に反する。
「死は避けられない。誰にでも平等に訪れるものだよ。」
りうらはそう言い放ったが、その声に自信はなかった。
ほとけはしばらく黙っていたが、やがて笑いだした。
『りうらさん、あなたが僕をどうしても死なせたい理由があるんじゃないの? でもさ、僕にはわかるよ。あなたも死神の仕事に飽きてきてるんじゃない?w』
りうらはその言葉に驚愕し、思わず目を逸らした。ほとけが語る内容は的を射ていた。彼はこの数世代で最も多くの命を奪い、無機質な日々に身を沈めていた。だが、心のどこかで、その「終わり」をもっと深く知りたかったのだ。
その時、ほとけが最後に告げた。
『りうらさん、僕が死ぬことであなたの心が少しでも楽になるのなら、僕は死んであげるよ。でも、その前に一つだけお願いがある。』
「何?」
ほとけは静かに答えた。
『死んでからも、誰かの記憶に残ってみたいんだ。』
その言葉に、りうらは何も言えなかった。彼はただ、冷たい手をほとけの肩に置き、そして――
物語は終わりを迎えた。
だがその後、りうらはひとつの変化を感じ始めた。死後に何も残らないという恐怖が、彼自身に重くのしかかっていたことに気づくのだった。
はいお疲れ様でした!!
没作ですね…
感想、リクエストあればお待ちしてま〜す⸜( *´꒳`*)⸝
おつりつきでした
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