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「そういえばお前の名前は?」

『僕の名前?』

「そうだ、お前っていうのもなんか…」

そういえばこいつに俺の名前を教えていないが、お兄さんと呼ばれているので俺は教えなくても良さそうだ。

『僕の名前は、翡翠』

翡翠?あの鉱物のだろうか。

「翡翠…か。何か可愛いな、」

『バカにしてるでしょ!』

俺は馬鹿にするつもりはなかった。多分。

「なら、、これからは翠な」

翡翠など呼んでいられない。あだ名ということでいいだろう。

『翠…』

今のあいつは、ああ、今の翠はどこか満足そうだ。なんか、ぽやぽやしている。

「翠」

翠は俺に首傾げてこちらを向いている。

「ばーか」

これは俺を今まで好き勝手扱ってたお返しだ。

『…』

翠はぽかんと俺を見ている。その間抜け面に俺はキスをした。俺からするのは多分初めてだろう。

『…////今日は記念日だあああ!!!』

忘れていた。こいつはとんでもなく異常者だと。

今日は疲れているのでもう寝ようとした。南京錠がかかった鎖の近くのベッドで寝る。

…、寝たいのだがどうしよう。2人で遊んだ跡が残って寝れない。

洗濯をしてもらうまでふかふかなところで寝るのは不可能みたいだ。

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