テラーノベル
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目が覚めると俺は椅子に拘束されていた
薄暗い部屋の真ん中
今何時かもわからない
早く康二くんの城に帰らないと
「あ、起きた?」
「…貴方は財布探してた」
「そうそう」
目の前には財布を探していた人がいた
なぜ俺はこんなやつに拘束されているのだろうか
「なんで拘束なんかしてるんですか」
「それはもちろん目的があるからだよ」
「その目的は?」
「金だよ」
俺はあることを思い出した
それは涼太のあのことば
「向井城の噂なんだけど」
「うん」
「結構前に向井城で働いていた人が行方不明になったんだって」
「行方不明…」
俺は向井城で働いてるけど仕事が嫌になって
逃げるなんてことはないだろうし…
「で、その人は見つかったの?」
「ううん、今も行方不明なんだよね」
「でも仕事が嫌になって逃げるなんて感じの仕事じゃないし」
「その行方不明、本当に逃げたのかな?」
「えっ」
「誘拐っていう可能性もあるよ」
その瞬間俺の背筋はヒヤリとした
逃げたって決めつけていた
もしかしたら…
「まぁ俺の予想だからわかんないけど」
「そっか」
「怖い思いさせちゃってごめんね?」
「え、全然大丈夫」
ニュースキャスターでも何もわからない行方不明
俺は今でも不安を抱えたまま仕事していた
まさかこうなるとも知らずに
「早速なんだけどさー、金くれない?」
「無理ですね、お金ないので」
「嘘つくなよ、向井城で働いてるんだろ?」
「働いてますけどお買い物して使ったのでないです」
「はぁ使えねぇ」
「お金ないので解放してください」
「もう一つ誘拐理由があるんだよな」
なんだこいつ
とてもしつこい
俺は早く康二くんのもとに戻らないと
「俺さ〜初めて君に会って肌白いし抱きがいがありそうだなって思ったんだよなー」
「…は?」
「お金くれないんだったら抱かせろ」
「え、」
無理無理!
こんなやつに抱かれたくない
誰か…
「そこまでやでー!」
大きな音を立てながら扉を開けてきた康二くん
「は?なんなのこいつは俺のだから」
「翔太くんは俺の専属メイド、お前なんかには渡さへんで」
「チッ」
「翔太くん待ってな、今助けるから」
康二くんがきてくれてよかった、
だか俺は嫌なことに気がついた
誘拐犯が見当たらない
「康二くん、誘拐犯は?」
「え?誘拐犯…はっ!どこいった?」
「…っ!康二くん危ない!!」
「へっ…」
康二くんの背後に立った誘拐犯の手には光る刃物
それが斜めに振り下ろされる
そして康二くんの背中からは大量の血
「痛っ、て…血が」
「康二くんッ!!」
俺は椅子に拘束されていることなんかわすれ
拘束から抜け出し康二くんの側に駆け寄った
手首や足首が赤くなっていたが全く気にならない
「康二くん、血が…」
「いまや、いまやで!」
康二くんが叫んだ瞬間警察がたくさん部屋に入ってきた
「くそっ、」
「逮捕ー!」
「へへっ、思い知ったか!これが次期社長に怪我させたからや…」
「康二くん!」
康二くんは俺の方に倒れ込んできた
コメント
1件
ああ、もうドキドキして一気読みしちゃいました…!翔太くんが拘束されてるシーンから始まって、まさかあの時の涼太くんの話がこんな形で繋がるとは。康二くんが助けに来てくれた時の安心感と、背後からの凶器…あの瞬間、本当に息を呑みました。拘束を振り切って駆け寄る翔太くんの必死さが痛いほど伝わってきて、胸がぎゅっとなりました。康二くんの怪我、どうか無事でいてほしいです…😭