テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
#そのじん
しま
59
#山中柔太朗
Freesia
3,929
えろたろう
8,629
🩷 「…………」
🤍 「…………」
🩵 「…………」
🤍 「……来たね」
🩵 「来たねえ」
🩷 「…………」
心臓が、嫌なほど大きく鳴った。
いや。
違う。
別に、嬉しくなんかない。
ただ、何をしに来たのか気になっただけだ。
__そう自分に言い聞かせながら、勇斗は立ち上がった。
🤍 「勇斗?」
🩷 「……いや」
🩵 「いや?」
🩷 「…………別に?」
🤍 「口角」
🩷 「は?」
🩵「口角、上がってるやん」
🩷 「上がってねえよ!!」
その声が校舎に響いた。
校門に立つ仁人が、怪訝そうにこちらを見た。
💛 「……何やってんだ、あいつ」
🩷 「…………」
勇斗は咳払いをして、何事もなかったような顔を作った。
だが、耳だけは、少し赤かった。
💛 「……佐野」
🩷 「おう」
💛 「これ」
仁人は鞄から学ランを取り出し、勇斗に差し出した。
丁寧に畳まれたそれは、借りたときよりもずっときれいだった。
🩷 「……お前、わざわざ洗ったの?」
💛 「当たり前だろ。借りたもんなんだから」
🩷 「へえ。几帳面なんだな」
💛 「うるさい」
仁人は学ランを勇斗に押しつけるように渡した。
💛 「これで貸し借りなしだから。もう用は済んだ。帰る」
くるりと踵を返す。
その背中を見て、勇斗は思わず口を開いた。
🩷 「……え、もう?」
💛 「……は?」
仁人が振り返る。
しまった。
勇斗自身も、なぜそんな言葉が出たのかわからなかった。
🩷 「…いや、せっかく来たんだから、ちょっとくらい話してけば?」
頭を掻きながら呟く。
💛 「…………」
🩷 「…………」
💛 「……お前、俺と話したいの?」
🩷 「…………は?」
💛 「自分で言ったんだろ」
🩷 「いや、別に?」
💛「なんで俺が言ったみたいな流れになってんだよ!」
💛 「じゃあ帰る!」
🩷 「待て待て待て!!」
💛 「どっちだよ!!」
校門前にいた東明の生徒たちが、一斉に二人を見た。
🤍 「…………」
🩵 「…………」
🤍 「ねえ、太智」
🩵 「うん」
🤍 「これってさ」
🩵 「うん」
🤍 「もしかして、勇斗が初めて自分から人を引き止めた瞬間?」
🩵 「記念日だねー」
🩷 「聞こえてんぞ!!」
💛 「……お前、友達の教育どうなってんだよ」
🩷 「俺のせいじゃねえだろ!」
💛 「お前が一番うるせえよ!」
🤍 「仲いいなあ」
🩷 「よくねえ!!」
💛 「よくねえ!!」
二人の声が、見事に重なった。
一瞬、沈黙。
そして。
🩵 「……息ぴったりやん」
💛 「…………帰る」
🩷 「だから待てって!!」
next↪︎
コメント
5件
今1番楽しみにしてる作品かもです😩🫶🏻
あああああツンデレ好きですいただきまーす
ちょっと待ってこの第7話、ツンデレ成分が爆発しすぎてて胸が苦しいんだけど!!😭💕 勇斗、絶対嬉しいくせに「上がってねえよ!!」って全力否定するところとか、自分から「話してけば?」って言っちゃってから慌てるとか、普段絶対人引き止めないのに仁人だけは無意識に引き止めちゃうギャップエモすぎんか??😇💘 太智と涼真の「記念日だねー」←これ完全に空気読みすぎてて笑ったww 最後の「帰る」「待てって!!」のループが尊すぎて続きが気になりすぎる…次の話も絶対読むからね!!🔥