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絶対辰哉
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絶対辰哉
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絶対辰哉
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屋上での会話から、一週間。
宮舘はあの日以来、翔太へ何も聞かなかった。
「避けてる?」
そう尋ねたことさえ、なかったことのように。
その優しさが。
翔太には、苦しかった。
────────
💙side
朝六時。
まだ外は薄暗い。
翔太は病院の待合室にいた。
診察室のドアが開く。
「渡辺さん」
名前を呼ばれ、静かに立ち上がる。
診察室へ入ると、母が椅子に座っていた。
少し前より痩せた背中。
それを見るだけで胸が締め付けられる。
「検査の結果ですが…」
医師の説明は耳に入っていた。
でも、頭では理解できていなかった。
母の病状。
これから必要になる治療。
実家の会社のこと。
全部一人で抱えるには、大きすぎた。
診察が終わり、病院を出る。
母が小さく笑う。
「翔太」
💙「ん?」
「仕事あるんだから、もう行きな」
💙「うん」
「本当にごめんね」
その一言だけは聞きたくなかった。
💙「謝んなよ」
💙「俺が決めたことだから」
笑って言う。
母も笑い返した。
でも。
その笑顔がどこか寂しく見えてしまった。
────────
スタジオ。
病院から直接向かったため、楽屋へ入った頃にはメンバーは揃っていた。
💜「翔太、おはよー」
💙「おはよ」
🧡「今日はギリギリやな」
💚「寝坊?」
💙「ちょっと用事」
自然に返す。
荷物を置いて座る。
その瞬間だった。
❤️「翔太」
顔を上げる。
宮舘が缶の温かいスープを机へ置いた。
❤️「まだ朝ご飯食べてないでしょ」
心臓が止まりそうになる。
💙「……なんで」
❤️「勘」
💙「また?」
❤️「当たった?」
翔太は少し笑った。
💙「当たった」
❤️「じゃあ飲んで」
それだけ言って、自分の席へ戻っていく。
(ほんと敵わねぇな)
蓋を開ける。
湯気が立ち上る。
胃が温まるより先に。
心が温まってしまった。
────────
❤️side
今日は朝から様子がおかしい。
翔太の髪。
少しだけ乱れている。
目も赤い。
寝不足だけじゃない。
何かあった。
でも。
聞かない。
聞けない。
翔太が話すまで待とう。
そう決めた。
────────
昼休憩。
楽屋には翔太一人だけが残っていた。
ソファへ座り、スマホを見つめている。
画面には、実家から届いたメッセージ。
《今週また話し合いをしたい》
短い文章。
翔太は目を閉じる。
「……もう少しだけ待って」
誰に向けた言葉なのか、自分でも分からなかった。
ガチャ。
楽屋のドアが開く。
❤️「いた」
宮舘だった。
手にはコンビニ袋。
❤️「パン買ってきた」
💙「また?」
❤️「また」
💙「俺そんなに食ってない?」
❤️「食べてない」
即答だった。
💙「監視されてんの?」
❤️「してない」
❤️「見てるだけ」
その言葉に。
翔太は少しだけ視線を逸らした。
“見てるだけ”
昔からそうだった。
自分が体調を崩せば一番最初に気付くのは宮舘。
無理をすれば、何も言わず隣にいてくれるのも宮舘。
誰より近くにいる存在。
だからこそ。
離れるのが怖かった。
────────
その日の仕事終わり。
メンバーが帰る準備をしていると、マネージャーが翔太へ近付いた。
「渡辺さん」
💙「はい」
「例の件ですが」
その一言だけで空気が変わる。
💙「……あとで」
小さな声で返す。
でも。
その会話は。
少し離れた場所にいた宮舘の耳にも届いていた。
“例の件”
最近何度も聞く言葉。
病院。
封筒。
そして例の件。
点と点が、少しずつ繋がり始める。
────────
❤️side
翔太が帰ったあと。
楽屋には誰もいなくなった。
宮舘は一人、窓の外を見つめる。
(もう待つだけじゃだめかもしれない)
今までずっと待ってきた。
翔太が話してくれる日を。
でも。
日に日に笑顔が減っていく姿を見ているだけなのは、もう限界だった。
明日。
一度だけ聞いてみよう。
“何があったの?”
幼なじみとして。
誰より近くにいる人として。
逃げられてもいい。
嫌がられてもいい。
それでも。
今度こそ翔太を、一人にはしたくなかった。
コメント
2件
😭😭 泣けるってこんなん😭
ああ、もう…第6話、じんわり来ましたね。宮舘が「見てるだけ」って言うところ、あれがもう優しさの塊で。何も聞かずにスープを差し出す距離感、すごく好きです。翔太が「離れるのが怖い」って気づくシーンも切なくて、胸がぎゅってなりました。でも最後の「一人にしたくなかった」…あの覚悟、泣けます。絶対辰哉さんの描く“待つ”から“動く”への切り替え、本当に繊細で美しいです。次が待ちきれない…!🌷