テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
6,178
昔の自分が嫌い。
嫌いな自分の一面が出てしまうことを恐れて、人と関わるのを拒む。
だから1人でいるのは楽。
人と関わっても、頭の中は失言しないように気をつけなきゃ、過去の自分の一面を出さないように気をつけなきゃが精一杯で、会話ができなくなる。
会話しても、今の会話で失言してないか考えるだけで心も頭もいっぱいになる。
だから夜になって時々考える。
そう言えば今日失言してなかったかなとか、嫌われてないかな?とか。
私は空気を読むのがきっと上手。
だから自分が失言した瞬間の空気は一瞬でわかる。
凍りつくほど痛い空気。
頭がフル回転する。
喉の奥に力が入る。
鼓動が早くなる。
心が締め付けられる。
でもその瞬間はあっという間に終わる。
流されるように時間が進み、会話が始まる。
でも、自分の心の中では時が止まったまま。
その空気を強く強く噛み締める。
自分が苦しくなるほどに。
心が締め上げられるほどに。
喉が締め付けられ、言葉が出なくなるほどに。
そうしてようやくみんなの会話に戻る。
戻った後の会話はもっと怖い。
また失言をしてしまうのではないか。
またあの痛くて苦しい空気に呑まれてしまうのではないか。
また冷たい視線を向けられるのではないか。
結局は全て、自分が悪いのに。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!