テラーノベル
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💛幼児化します。
苦手な方は🔙お願いします。
それは本当に、一瞬だった。
M!LKの楽屋。 仁人は、いつものようにスマホをいじっていた。
――次の瞬間。
「……え?」
スマホが床に落ちる、乾いた音。
仁人が立っていたはずの場所に、見覚えのない小さな男の子が座り込んでいた。
黒目がちの大きな目。少し丸い頬。
服だけが、仁人のまま。
数秒の沈黙。
「……誰?」
最初に声を出したのは勇斗だった。
「え、え、ちょっと待って。スタッフさんの子?いや違うよね?……え?え??」
その瞬間、男の子が不安そうに唇を震わせた。
「……う、……」
次の瞬間、
「うわあああああああああ!!!!!!」
耳をつんざくような大泣き。
「え!?!?!?」
「ちょ、泣いた!?」
「え、待って待って!」
完全にパニックの楽屋。
勇斗は一瞬で表情を緩ませて、しゃがみ込む。
「だ、大丈夫だよぉ〜ね?怖くないよぉ〜名前はなんていうのぉ〜?」
柔太朗はスマホを置いて、少し距離を保ちながら首をかしげる。
「一緒にゲームでもする?」
舜太はにこにこしながら近づいた。
「かわいいなぁ〜。お兄ちゃんが高い高いしたろか?」
「……!!」
その言葉を聞いた瞬間、男の子の顔が一気に引きつった。唇が震え、目に一気に涙が溜まる。
「やああああああ!!いやああああ!!たかいのいやあああ!!」
そして、 誰かを探すように視線を彷徨わせて、
「……う、……」
小さな体が、一番近くにいた太智の方へと必死に駆け出した。
「……!」
太智は反射的にしゃがみ、両腕を広げる。
その胸に飛び込んできた小さな体は、震えながら服をぎゅっと掴いた。
「……だいじょぶ……?」
か細く助けを求める声
「大丈夫。怖くないで」
太智はそう言って、背中をゆっくり撫でた。
その一定のリズムに、仁人の嗚咽が少しずつ落ち着いていく。
「……ここ、こわくない……?」
「うん。怖くないよ、大丈夫」
それだけで、男の子はこくんと頷いた。
その様子を見て、他の4人もようやく理解する。
「……これ、仁人だよな」
「中身、完全にじんちゃんだわ」
「5歳ぐらい?になってるな」
しばらくして、泣き止んだ仁人は、太智の腕の中からそっと顔を上げ、周りを見回した。
「……みんな、だれ……?」
𝓽𝓸 𝓫𝓮 𝓬𝓸𝓷𝓽𝓲𝓷𝓾𝓮𝓭
コメント
1件
仁ちゃんがめちゃくちゃ可愛いー のんさん天才すぎます。 続きも楽しみにしています😊