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『お互い様』
『黙れよ』
『でもっ… でもっ……』
俺の涙声が響く リビング 。
今頃 遊園地で 遊んでるんだろうなという 妄想を 頭の片隅に 置き、 その楽しそうな 様子に 溺れる。
『気分悪い』
そう言って いつも元気な君は 家を出て行った。
『ごめんなざいっ ごめんな゛っざっ……』
只々 嗚咽と 鼻をすする声が 響き渡る。
せっかく おめかしのために 来た 水色のシャツは 涙で 色が変わった。
元はと言えば 俺が悪かった。
朝から 遊園地に行くって 話してたのに 寝坊してしまった 俺が悪かった。
起きると 不機嫌な いむが居て、 そっぽ向かれた。
それに 不満を覚えた俺は 散々な言い様で いむを 罵った。
全て自分の責任なのに。 自分のことを棚に上げて いむを 悪者にした。
心の奥が きゅうって 痛くなる。
『ごめんなざいっ ごめんなぁっ゛っ……』
誰もいない 玄関に向かって そう 何回も 呟く。
その時 ガチャっと 音がした。
『…… ほら、 早く泣き止んでよ』
いむが 帰ってきた。
『ぃ゛むっ…… ごめんなざいっ!!!』
『こっちこそ 怒りすぎちゃって…… ごめんね』
優しく頭を撫でられる。
『ほら、 遊園地 行こ?』
『ぉんっ……!』
差し伸べられた 手を握って ふと思う。
やっぱ 俺の彼氏は 世界一優しいんだなと。