テラーノベル
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第63話
数日後。
あれから、とんでも無く治安の悪い街に寄って、金目当てのやつらを滅多打ちにしてやった。
それと、魔導師は……この数日間で百人とか……そんくらい捕まえた。
でも、言うて後……四百人。わぁ。とっても多かった……
それと、ノアの原因不明の首絞めは、あれから二回くらいあった。星霊の剣が原因では無い。どこからか、かけられた呪いだ。
前、ノアが息をしなくなった時の呪いが再発している。弱まってるけど、強力な呪い。
でも、剣の技術はとても上がった。ノアは勿論、私も。
いつもの剣ではできない動きとか、星霊の剣だと出来る。何でだろうか? 初めてなのに、手に馴染むというか、魔法がかけやすいというか……まぁ、金属バットは重宝してるけどね。あれ、相当痛いし。
「い、命だけは……」
そう言って裏の魔導師は後退りしている。
私は後ろで待機して、ノアの事を見学。眼力を高めるのにいい手法だ。
「お前ごときが、俺に人殺しの肩書きをつけられる訳ないだろ」
そう言ってノアは、失神させて手足を縛った。
「上手になったじゃん。それにしても、どんだけ湧いて出てくるのかな?」
「確かにな……それで、ここはあともう一息って事か……」
ノアの赤い瞳がキラリと光った。
獲物を見つけた狼……ふふっ。昔――前前世の私みたい。
「その意気よ。昔の私が柔らかくなったみたい。ふふっ」
「リナの昔ってどんだけだったんだよ。まぁ、そこで笑えるのは、リナだけだけどな」
「酷い言い様ね。あながち間違ってないけど……」
私は、隠れていた魔導師たちを目の前に連れ出した。
魔法は衰えてる訳でもなく、上達した訳でもなくって感じ。
「命を狙われてるのは、その頃も今も変わらないわね」
私がニコッと笑むと、ノアが何事も無かったかのように仕留めて縛った。
「これで、取り敢えずは終わりか?」
「そうみたいね。隠れ上手がいたら分からないけどね」
そう言って私たちは、メルカディアへ帰った。
❂
「「ただいま戻りました」」
そんなノアとリナの声と共に、カランカランというドアベルが鳴った。
「リナ! ノア!」
俺は駆け寄って二人の事を抱きしめた。
「カールさん。ちょっと……」「あの頃とは違うんですから……もう……」
二人は口先ではそう言ってるけど、魔力の動きは喜んでるように見える。
照れ隠しか。
「おかえり」
俺が二人の事を撫でながら言うと二人ともニコッと笑顔になった。
……でも、あの手紙の事を聞いた。色々とカオス。
この数日で送られてきた人たちは、全員、強い人たち。それも、リナが九割、ノアが一割。
俺たち――聖騎士には及ばなくとも、普通に強い。
全員、裏で動いている魔導師だし。
何人も同時に相手したら、無傷では済まされない。そんな強さ。
それで、例の剣は持たせてもらった。振れるような重さじゃなくて……というか、持ち上げられない。
リナは『何でだろうか?』といって剣を軽々しく持っていたけど、やっぱり意思があるみたい。
ノアも同じように、持ててなかった。
腕力的には、俺たちの方が有利な気がするけどな……勿論、リナも見た目以上に強いから、なんとも言えないけど……それにしてもだ。それにしても。
「……ノアの発作。どうすればいいですか?」
リナが表で二人きりになって口を開いた。
発作……あの時の……?
「私が見た限り、あの時と同じで、呪いと呪いが重ねがけされています。あれは、どうすれば苦しまずに済みますかね……」
「どんな感じなんだ?」
「息が乱れたり、何かに体を締められたり、魘されたり……精神的な呪いが強いですけど、物理的に締められる呪いもかかっているような状況です」
精神的な呪いが多い……でも、物理的な呪いは、締められるだけか……
過去の記憶が蘇ってるのか……?
「……取り敢えず、光魔法で抑え込むしか分からないな……呪いは、根本的な解決が出来るのはほんの一握りだ」
『だから、完璧に解くのは難しいかもしれない』と俺は唇を噛み締めた。
「そんな……じゃあ、呪いを呪いで無効化するのはどうで――」
「そんな呪いが使えるのか?」
俺が食い気味にリナの事を責めると、口ごもった。
……出来るなら、とっくの前にやってただろ。
「ごめんさない。頭、冷やしてきます」
そう言ってリナは、自室に戻った。
俺は、何もできない。なのに、頼らないでくれ……期待外れになるだけだろ……
独り、サントラップ――陽だまりで濃い影を作りながら頭を抱えた。
コメント
1件
みぅ🤍🥀です 第64話、読ませていただきました。 ノアの首絞めの発作が再発してたんですね…しかも呪いの重ねがけって、結構えぐい。リナが「どうすれば苦しまずに済むか」って真剣に聞いてるのが、もう胸にグッときました😢 カールさんも「期待外れになるだけだ」って自己嫌悪してて、守りたいのに守れないもどかしさが伝わってきました…三人とも優しいからこそ、すれ違っちゃう感じが切なかったです。 次、どうなるんだろう…読めてよかったです。ありがとうございます🌙
こはる
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こはる
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#切ない
こはる
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