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🩷視点🩷💛はじまりのお話
YouTube撮影が終わりみんなが帰る準備を始めてる頃仁人が俺の元へトコトコとやって来た。
💛「勇斗!今日行って大丈夫そ?」
🩷「うん、いーよ。むしろ来て笑」
💛「え…お前…何目的だよそれ」
さっきまでの笑顔が消えて何か嫌な予感がするといった顔だ。
🩷「えわかってるっしょ?」
……
💛「ハァ〜少しは客をもてなす部屋にしとけよー俺今日行くって先週から言ってたでしょ!?」
🩷「笑」
💛「その顔やめろ笑」
グシャグシャっと俺の頭をかき回して仁人が呆れたように笑う。
なんだかんだ優しくて面倒見がいい仁人はいつも「もー…」と言いながら慣れ親しんだ仁人専用と化しているスリッパを履いてすぐに片付け出してくれる。
今日も来客の準備なんてする暇も気もなかった俺の部屋はまあまあ散らかっていて。
仁人が来る日は特にそうかもって自覚はあった。甘えてんだな、俺。
―帰宅後。
💛「もー…」
🩷「ごめんなさい」
💛「ハァ…。やるか」
🩷「ごめんね、俺も手伝うからさっ」
💛「いやお前の部屋!」
🩷「ハイすみません」
💛「そっち、袋とペットボトル集めて。俺キッチンと寝室やるから」
🩷「うん、わかったー」
自分でも顔がニヤけてるのがわかる。
仁人が俺の部屋にいることも嬉しいし俺の世話焼いてくれる仁人がめっちゃ嬉しい。
なんでだろう、俺こんな甘えるタイプじゃなかったはずなんだけど…。
そうこう考えながら掃除をすすめていくうちになんかいい匂いがしてきた。
🩷「え、もうその段階?」
💛「うん、お腹空いたっしょ」
🩷「じんとーー」
💛「うわっ!っぶね!」
🩷「んー」
💛「大型犬かよ」
いつの間にかシンクもコンロも綺麗になったキッチンと手早く料理を始めてる仁人の体に抱きつく?飛び乗る?とまた呆れのようなハイハイといった様子の仁人がツッコミを入れてくる。
💛「そっちどう?おわった?」
🩷「うん、多分」
💛「…あー綺麗ね。ヨシ」
🩷「なんでだろー普段掃除全然やる気出ないのにね」
💛「やれば出来るんだからやりなさいよ」
🩷「んー、気をつける」
そらからしばらくしてすっかり綺麗になったリビングのテーブルに仁人の手料理が並べられた。
🩷「うまそー、これなに?」
💛「ポトフ」
🩷「すげー…と?」
💛「冷蔵庫にあった物系が入ったおにぎり」
🩷「最高だろ!食べていい?」
言いながらもう手を合わせている俺を優しい目で仁人が見つめて言う。
💛「召し上がれ」
🩷「いただきまーす!」
もう21時を回ってる。
胃に優しい物を意識してくれたんだと食べ進めていくうちにわかった。
🩷「仁ちゃんはいいお嫁さんになるよ」
💛「嫁じゃねえだろ旦那だろ」
🩷「うん。まあそれはそれとして。まじで美味いよ」
💛「ありがとう」
🩷「はーっ。ご馳走様でした!」
💛「お粗末さまでした」
🩷「仁ちゃん次なに飲む?」
💛「んーなにある?」
🩷「割となんでも。カクテル系にする?」
💛「んーだね、お願い」
🩷「りょーかい」
冷蔵庫を開けるとなんか心なしか整頓されてる気がする。奥に並べられたチューハイの中から度数の低めのカクテルを選びリビングに戻る。
🩷「はい」
💛「ありがと」
🩷「ねえ仁人はさ、明日フリー?」
💛「あ、うんそう」
🩷「やった。俺は夕方からだからゆっくりできるね」
💛「そうだね」
🩷「泊まるっしょ?」
💛「んー、そのつもり」
🩷「だよね」
一人の部屋に帰るより、一人で広いベッドで眠るより100倍嬉しい。
気を遣わずに済む、こんな風に甘えてもハイハイと受け止めてくれる。え?ママなん?
🩷「仁ちゃんママみたい。てか俺の彼女みたいだね」
💛「はあ?お母さんと彼女同列に考えてんのヤバくない?」
🩷「え疑問に思うのはそこなの?笑」
💛「あはは、や、俺男の子な?」
🩷「知ってるよー」
軽口の冗談を交わしながら酒が進んでく。
なんだか仁人の目があやしくなってきた。
🩷「仁ちゃん?」
💛「んー…」
🩷「酔っ払ってるね」
💛「いやいや…酔ってないれしょ」
🩷「酔ってるやん」
💛「酔ってないしーぃ…」
🩷「もう寝よっか」
💛「うんー」
テーブルに突っ伏しそうな仁人の手からチューハイを取ってキッチンに下げにいく。
作ってもらったんだから片付けくらいはしたいけど洗ってる間に仁人が寝そう。
明日でいいか…。
🩷「仁ちゃん、お布団いこ」
💛「んー」
🩷「ほらっ」
💛「んーん」
仁人に肩を貸して寝室に急ぐ。
覚束無い足元にこちらも足を取られそうになりながら、なんとかベッドに辿り着いた。
―――