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私
の名前は、天宮瑠璃子。私立天川学園に通う高校二年生。
今朝は早く目が覚めてしまったから、早めに登校することにしたのだけれど……。
「あれ?」
通学路の途中にある公園を通り過ぎようとした時だった。ふと見覚えのある人影を見つけた私は思わず足を止める。
その人物はブランコに座っていて、うつむき加減にじっとしているようだった。
(あの制服は確か……)
それは私が通っている高校のものだ。ブレザー型の制服だから一目瞭然である。ただどうしてこんな時間に学校に行かずにこんなところでぼーっとしているのかしら? 疑問に思った私は公園の中に入っていき、その人物に声をかけた。
「ねえキミ、大丈夫?」
そう声をかけるとその子はハッとした様子でこちらを見た。そしてすぐに目を逸らす。その子の名前は白木杏奈と言うらしい。僕はその子に近づき話しかけた。
「君には何か悩みがあるんじゃないか?」
「えっ……」
彼女は驚いた表情を見せる。しかしそれは一瞬のこと。すぐに顔を俯かせて黙ってしまった。僕は何も言わずに彼女を見つめ続ける。しばらく沈黙が続いた後、彼女が口を開いた。
「どうしてわかったんですか?」
「なんとなくかな」
本当は、すべて違うものなのにね……。
病名:夢想幻戯病 突然だが、皆さんには何かこだわりはあるだろうか?例えば、朝食はパン派だったりご飯派だったり、靴下を裏返しでは履かないとか。俺の場合は……
「今日からお前の名前は『タケル』だ!よろしく頼むぜ!」
俺は今、目の前にいる犬に向かって話しかけている。そう、『犬』に対してだ。決して変人ではない。断じて違うぞ! 俺の名前は『佐藤裕太』二十六歳独身だ。彼女いない歴=年齢だが別に気にしていない。
今日は仕事帰りにスーパーに立ち寄り夕食の材料を買った後家に帰る途中だった。その途中で公園の前を通り過ぎようとした時にそれは起こった。突然足元から白い光が溢れ出してきてそのまま意識を失ってしまったのだ。
次に目を覚ました時そこは見知らぬ部屋だった。そして俺の前にいたのが……
「ワン!」
先程まで話していた犬がいたのだ。しかも俺を見て尻尾を振っているではないか!? 何故だ! どうしてこんなことになったのか……。俺は今年で三十になる冴えないサラリーマンだったはずだ。それが気が付けば子犬になっているなんてどういうことだ。しかもその犬には顔がないじゃないか!! なんでこうなった! 誰か教えてくれぇええ!!! **