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昨日から、アキラの様子がおかしい。と言っても、何かが変わった なんて曖昧な言葉でしか表せないような違い。
アキラは、嘘が上手だから。気付いてあげないと、きっと全部背負い込んじゃうんだから。
俺が、気付いてあげんといけんから。
たらいー?
ん、?
だいぶ うなされてましたよ、
大丈夫ですか?
うわ、俺寝とったよね?
えぇ。
最悪やー…
って、俺の書類は?!
あー、私がやりました。
マジで?!
流石アキラや〜…
はいはい、笑
今日は、人間界にちょっと行ってみましょう。
めんどくない?
俺、留守番しとるよ〜
仕事ですから、
連れていく手段は選びませんけど。
…あいよ、
アキラはそう言いながら、メガネのレンズを拭く。
メガネを外したアキラの顔は見てるのに、なんか忘れちゃうんよな…。
そう言えば、よくアキラに
<貴方、良い感性してるんだから。
少しでも他人に向けてみればどうです?>
なんて、言われていたなと思い出す。
すると、急に思い出したはずのアキラの顔が変わっていく。
<雲雀の傍にいれなくても、俺は好き。
だから、俺が居なくても頑張って。ね?…笑>
なんだ、この記憶は。
分かんない。分かんないけど、優しさで溢れた声だった。顔は、…モヤがかかったような感覚で、見えなかった。ただ、指に着けた金属製の指輪の冷たさが。彼の手の冷たさが頬にあったことは分かる。
たらい、?
またぼーっとして。
体調、悪いんですか?
んや、元気よ?笑
そう、ですか…。