テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
102
サトウ
6,888
44
昨日から、アキラの様子がおかしい。と言っても、何かが変わった なんて曖昧な言葉でしか表せないような違い。
アキラは、嘘が上手だから。気付いてあげないと、きっと全部背負い込んじゃうんだから。
俺が、気付いてあげんといけんから。
たらいー?
ん、?
だいぶ うなされてましたよ、
大丈夫ですか?
うわ、俺寝とったよね?
えぇ。
最悪やー…
って、俺の書類は?!
あー、私がやりました。
マジで?!
流石アキラや〜…
はいはい、笑
今日は、人間界にちょっと行ってみましょう。
めんどくない?
俺、留守番しとるよ〜
仕事ですから、
連れていく手段は選びませんけど。
…あいよ、
アキラはそう言いながら、メガネのレンズを拭く。
メガネを外したアキラの顔は見てるのに、なんか忘れちゃうんよな…。
そう言えば、よくアキラに
<貴方、良い感性してるんだから。
少しでも他人に向けてみればどうです?>
なんて、言われていたなと思い出す。
すると、急に思い出したはずのアキラの顔が変わっていく。
<雲雀の傍にいれなくても、俺は好き。
だから、俺が居なくても頑張って。ね?…笑>
なんだ、この記憶は。
分かんない。分かんないけど、優しさで溢れた声だった。顔は、…モヤがかかったような感覚で、見えなかった。ただ、指に着けた金属製の指輪の冷たさが。彼の手の冷たさが頬にあったことは分かる。
たらい、?
またぼーっとして。
体調、悪いんですか?
んや、元気よ?笑
そう、ですか…。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!