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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
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僕は普通の中学生だった。

いつも通り通学路を歩いて、学校へと向かう。

そして友達と会い、話したり遊んだりする。

そんな日常がずっと続くと思っていた。


先生「誰かこの問題答えられるやついるか〜?」

生徒達「・・・」

先生「はぁ。なら木下答えてみろ。」

木下「え〜…分かりません。」

先生「…答えはこれだ。みんな覚えておけよ。」

いつもこんな感じの授業だ。誰も積極的に答えを言わないし、特におちゃらけるやつも居ない。先生はだいぶ苦労していると思いはするが、結局僕も答えない。

先生「お前ら、社会に出たらもっと主体性を持って行動しないと 、、、、、、、分かったか?」

この先生は教育熱心だ。だが、正直未来なんて見えやしない。社会に出るなんて想像が出来ないのだ。

キーンコーンカーンコーン………

先生「授業はここまでだ。」


絃葉「ふぅ…疲れた…」

山野「絃葉、この後田川とかと遊ぶ約束してんだけどお前も来る?」

絃葉「いや、やめとくわ…今日なんかめっちゃ疲れたから。」

山野「OKわかった!じゃあまた明日な!!!」

絃葉「うん!また明日!!」

そんな感じで山野と話したあと、学校の門を抜ける。

そしていつも通りの帰り道を歩いて家へと向かう。

絃葉(なんか…空気が重いな…)

なんとなくそんな事を思う。まるで全体が薄い膜で覆われているようなそんな感覚だった。

絃葉「……?あれ…なんだろ…………。」

いつも通りの帰り道にいつもは見かけない黒い大きな塊が落ちている。それはまるで、闇を放つようにその辺りの空気は酷く重く、黒く霞んで見える。

絃葉「……………っなんか……気持ち悪い………ぅぇ…」

それに近づくとなんとも言えない嫌悪感に襲われ吐き気を催す。気づくと腰が抜け、地面に膝をつけていた。

絃葉「っ…体が…………っ…重い…………」

僕はそのまま眠ってしまった。


ポツポツ…ザー

絃葉「っ……………っん…っ?」

雨粒に頬を突かれ僕は目を覚ます。

絃葉「……な…何でここに…………」

僕はさっきの出来事を思い出す。

絃葉「そうだ……!さっきの黒いやつ……どこいった?……あれ…?消えた……」

周りを見てもどこにも見当たらない。

絃葉「………………え?…ここ…どこ??……」

僕は辺りを見渡してある異変に気付く。

それは見慣れた景色のはずなのに、見たことの無いような景色が広がっていることだ。建物が崩れ、人が見当たらない。まるで世界が滅びた後のような。

絃葉「な…なにが……起きてるんだ?……」

どれほど頭で考えても夢としか思えない。

しかし、夢ではないということを嫌でも分かるほど、雨の冷たさ、濡れた服の感触、鮮明に見える視界に、僕は頭を悩ませる。

絃葉「と……とりあえず…」

僕は立ち上がり、雨をしのげる場所を探す。

絃葉「…僕の家………ここ……だよ…ね?……」

僕の家があったはずの場所は瓦礫のようなものが山のように詰んである。信じたくはないがおそらく崩れてこうなったのだろう。

絃葉「な…なんで……こんなぐちゃぐちゃになってるんだ…?……」

さっきから頭がまわらない。どうすればこうなるのか考える方法も分からない。

しばらく歩いていると柱と屋根の残った雨をしのげそうな建物の残骸を見つける。

絃葉「…っよいしょ……」

僕はそこに座り雨に濡れた服を絞る。

そしてもう一度考えてみる。

なぜ建物がこんなに崩れているのか。

なぜ人が見当たらないのか。

絃葉「…えっと…たしか…家に帰る途中に黒い塊を見つけて…僕はそれに近づいて…」

眠ってしまった。

僕はたしかに疲れてはいたが、眠たくはなかった。

それなのに眠ってしまった。そして起きたら…

絃葉「…ん〜わかんないな…」

僕は頭を使うのは得意だと思っていたが、どうやら勘違いだったようだ。

少し自己嫌悪をしながらも、とりあえず1つ結論をつける。

絃葉「ん〜…まぁ黒いやつが関係してんのは間違いないかな…」

そう結論づけた後、これからについて考える。

絃葉「とりあえず水とかご飯ないと生活できないよな…」

僕は辺りを見渡し、なにか無いか探してみる。

絃葉「あっ自販機ある!!」

少し遠くに自販機が見えた。もちろん電気は点いていないが、中に飲み物残っているかもしれない。

絃葉「まぁ…でも一旦雨止むまで待つか……」

雨上がりを待っている間、今後の予定を考える。

絃葉「…え〜と……まず、食料の確保は第一だよな……それから…………どうすればいいんだ…?」

ふと考える。自分以外人が居ないなら生きていく意味があるのか。そこまで考えて目標を思いつく。

絃葉「そうだ…僕以外に人が居ないか探そう。」

もしかしたらこんな事になっているのはこの辺だけで他の場所では普通に暮らしているのかもしれない。


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