お昼のお弁当でドキドキしたものの、いつも通りの時間は過ぎていく。
部活が終わり、北さんのおばあちゃんの家にみんなで向かう。日が長いから外は明るくて、なんだかみんな楽しそう。
北さんのおばあちゃんのお家は純日本家屋で、お部屋に通されると畳からくる、い草の爽やかな香りと白檀の甘い香りが鼻をくすぐる。〇〇は北さんの近くに行くと爽やかで優しい甘い匂いがするのはきっとおばあちゃんのこの家と同じなんだと感じていた。
広い和室のテーブルの周りを北さんを中心にみんなが囲むと、
「部活終わりやけどみんなご苦労さん。ほな、勉強を始めよか」
北さんの声掛けでみんな一斉に勉強を始める。
侑の教科書とノートは使われてないためキレイなもので、
「あかん!北さん…おれ…テスト範囲が分かりません」と、焦っている。そこで北さんは侑の新品同様の美しさを保たままの教科書とノートを見て、
「侑…これはどういうことや…?まっさらやん?まぁ、大方…授業中に寝てたんやろ?」
北さんに図星をつかれて
「北さん、ホンマにすんません。つい眠くて寝てました。」侑は深々と頭を机に付けて謝る。
北は〇〇の方を見て
「〇〇、堪忍や。侑にテスト範囲教えたるからちょっとノート見せてくれへんか?」
〇〇は、
「私ので良ければどうぞ。ノートに今回のテスト範囲を書いてますから。 」
〇〇は北に伝えるとノートを手渡す。
「ありがとう。助かるわ」
北はノートを受け取ると
「侑、ノートにまずはテスト範囲を書くから借りるで」
北は丁寧な綺麗な字でスラスラとテスト範囲を移していく。一通り書き終わると
「〇〇ありがとう、助かったわ。ほな、侑ちゃんと〇〇にお礼をいいや」
北の言葉に〇〇は恐縮しつつも、侑に感謝されて嬉しそうにしていた。
机の席
〇〇 角名 アラン
北
治 侑 銀
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