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クラスメイトの声が頭に響く。

おはようございます。

もともとクラスに話せる人は少ない。

賑やかな教室に挨拶する。

いつも6組にいるからか。

思い出したらまた悲しくなった。

いつも頭にあったのは赤のこと。

おはよ。

へ、?

そのとき、

入学してから数える程しか

話したことのない

桃くんが挨拶を返してくれた。

普通だと言わんばかりに

そのまま席につく。

僕よりも人と話すところを見ない。

そんな人だったはず。

なのに、どうして。

僕に挨拶を返したんだろう?

あ、あの……

ん?

桃くん、は、歌得意でしたよね。

あぁ、まあな。

声の出した方というか、発声練習どんなのしてるか教えて欲しいです。

うん。

いいよ。

本当ですか!

ああ笑

俺は基礎練は普通の人と変わらないんだけど……

はぁ……

桃くんで気を紛らわしちゃ駄目だ。

どうしたの?

ため息なんてついて。

もしかして、恋の悩みとか?!

もー!

茶化さないでよぉ。

まあそんな感じ?だけど

え!?

恋と言えば恋だよね。

告白されたんだし。

赤くんが恋……

俺じゃなくて!!

うーん、告白されたというか……

告白……?

もしかして黄くんか?

先越されたぁぁあ!!!

へ、返事どうするの?

俺は友達のままでいたいなって思ってる。

でも喧嘩?みたいになっちゃって話しずらいし

返事も出来てない。

そっか……

だから朝クラスに来なかったのか。

もう話せなくなるのはやだなぁ。

赤くん……

赤くん今日は部活来たんだ!

うん!気分転換に描きたくなっちゃった。

今日は背景画?

ううん、人物画。

誰を描くの?

俺に告白してきた人。

描いて渡す。

それでちゃんと話す。

そっか。

じゃあ僕はー

抽象画描いてみるよ。

青ちゃんが抽象画描くの初めてじゃない?

そんな気分なの!

そっか、じゃあ描こ!

それから2時間一言も

言葉を交わさず

ただひたすらに描き続けた。

俺はキャンパスに鉛筆で

青ちゃんは水性絵の具で何度も重ねて

よし!

……。

青ちゃんは集中していて気が付かない。

青ちゃんの区切りが着くまで

クロッキー帳になにか描こうと思った。

その後すぐに手が動いた。

あたりも適当。

ラフもない。

でも、すらすらと描いた。

出来上がったのは

あの日の

木の上に寝そべる桃くんだった。

あの日の桜。

ふぅー!

疲れたー!!

出来たの?

素早くクロッキー帳を閉じた。

ほら

わぁ!綺麗だね。

僕の心の中。

嫉妬と独占欲があるのに

赤くんの鮮やかな光に照らされて

汚い感情は焼き尽くされるみたい。

僕には寂しく感じるんだけど

君は綺麗だと思うんだね。

ただの綺麗な光、か。

赤くんのも見せてよ。

え、えっとぉ

それは…

分かってるよ。

黄くんでしょ?

えぇ?!なんで!!

今日の朝来てなかったし。

昨日最後に会ってるの赤くんだし。

それしかないじゃん!

す、鋭い!

分かるでしょ!

ほら、行って。渡してきな!

うん!!

そう言って君は走った。

いつも僕の目の前にいる君は

すぐに他の誰かの元へと

飛んでいってしまう。

赤!!

赤が見当たらない。

もしかして部活に行っているのか。

もう帰ってしまったのか。

黄ぅぅぅちゃーーーん!!

もう帰っちゃったかな?

赤!

黄くん。

青ちゃん!赤は!!

赤くんは黄くんのこと探しに行ったよ。

多分2組に向かってると思う。

頑張ってね……

青ちゃん……

頑張ります!

黄ちゃん!

まだ教室に残ってる人が意外といて

どよめきが起こった。

どうした赤?

黄ちゃんいない?

黄なら少し前に出ていったぞ。

多分お前を探しに行ったんだ。

部室に戻って見ろ。

うん。

ありがとう!

頑張れよ2人とも。

思い合わなくても、

お前たちは離れるべきじゃない。

赤のためにも。

赤!!

ッ!

黄ちゃん!!!

赤ッ!ごめ((

これ!!

さっき描いたの!

受け取ってくれる?

うん。

凄い!

これ赤が描いてくれたの?

うん、そうだよ。

……嬉しいありがとう!!///

うん!

赤、僕昨日自分のことばっかりで

酷いこと言ってしまいました。

ごめんなさい。

俺も。

黄ちゃんが苦しんでたこと気づけなかった。

大切な親友なのに。

それで青ちゃんにも迷惑かけた。

謝らなきゃ行けないのはこっちの方、

ごめん!

いや、僕が悪いんです急にあんなこと言われて困りましたよね。

うん。正直笑

俺黄ちゃんの気持ちには答えられない。

真剣に想いを伝えてくれてありがとう。

嬉しかった。

僕も赤を好きになって良かったです。

ありがとうございます。

あ、そうだ!

どうかしましたか?

青ちゃんに黄ちゃんが告白したの言っちゃったんだ。ごめん!!

青ちゃんは知ってますからいいんです。

そうなの!?

赤に幸せになって欲しいですし。

僕は赤といられるだけで。

それだけで十分です。

うん。

赤に好きな人出来たら応援します!

赤に幸せになって欲しいですし。

ありがとう。

俺は黄くんと友達になれて本当に良かったよ。

君と恋は出来なくても。

君とずっと

友達でありたい。

俺たちの寂しさを。

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